2018/10/04 07:48:04

親が子どもよりも先に亡くなるのが一般的です。
その際に親が生命保険を契約していると大概は受取人は配偶者、もしくは子どもに指定されています。
生命保険証券に下のような契約形態で記載されていたときに受取った際の税金はどうなるのでしょうか。

 

  • 契約者:父
  • 被保険者:父
  • 受取人:Aさん(子ども)

 

生命保険と関連している税金には所得税、相続税、贈与税があります。契約形態によって該当する税金は違ってきます。

 

そこで、このページでは生命保険の死亡保険金を受け取った際の税金について取り上げてみました。

生命保険の税金はどうなっている

生命保険でも、満期で受取っお金なのか、あるいは死亡により受け取ったときの保険金なのかで税の種類が違ってきます。また契約形態によっても税金の種類が変わってきます。

 

関係してくる税金は、所得税(一時所得)、贈与税、相続税です。
下記の表で違いをご覧ください。

 

生命保険に関連する税金

契約形態 契約者 被保険者 受取人 税金種類
①契約者と被保険者が同一人 相続税
相続税
相続税
②契約者と受取人が同一人 所得税
所得税
③契約者・被保険者・受取人がそれぞれ違う 祖父 贈与税
贈与税

 

一般的には、終身保険で加入しているケースでは、①の契約形態になっていますので、ここでは相続税について書いていきます。

 

②の形態については学資保険の税金のページに一時所得について詳しく書いていますのでご覧ください。③の契約は通常ありえませんので解説していません。

 

まず、①の契約者と被保険者が同一人という契約の場合で、生命保険の死亡保険金は「相続税」に該当するといっても、預貯金とは違ってきますのでその点からお話しします。

 

たとえば夫名義の定期預金が2,000万円あったとして、夫が死亡した場合には、家や土地等の財産に含めて相続税の課税対象となります。

 

保険でもこの場合受取った保険金は相続税の課税対象になりますが、「みなし相続財産」になるのです。

 

みなし相続財産とは、相続税の計算をするときには相続財産とします(非課税枠あり)が、被相続人が生前から持っていた財産ではなく死亡により発生したことで相続人がもらえる財産を「みなし相続財産」といいます。

 

ただし生命保険金は、遺産分割対象にはならず死亡受取人の財産となります。死亡退職金もみなし相続財産になります。

 

相続税計算時に預貯金や現金は100%評価としますが、生命保険の死亡保険金は以下の計算のように相続人が保険金を受け取る場合に限り、一定の金額については非課税枠があります。

 

それでは非課税枠の計算はどうなっているのでしょうか。次の項目をご覧ください。

生命保険には非課税枠がある

生命保険から受取った死亡保険金には、相続税の対象にはなりますが、非課税枠があります。

 

平成30年7月現在では、500万円×法定相続人数=非課税金額

 

たとえば、相続人が妻と子供ひとりであるという場合は、500万円×2人=1,000万円の保険金は非課税です。

 

相続人以外の人が受取った死亡保険金には非課税の適用はありません。

 

税金計算事例1

親の死亡によって子どもが2,000万円の保険金を受取った場合の税金(非課税枠)の計算

 

相続人は、子供3人の場合。

 

契約形態 税の種類
契約者 被保険者 受取人
相続税
相続税

 

相続人は3人ですから、500万円×3人=1,500万円が非課税です。
残りの500万円は土地や預貯金と同じように相続税の対象になります。ただし、相続税には基礎控除額※がありますので、この死亡保険金だけでは相続税は課税されません。

 

※ 相続税の基礎控除額:3,000万円+(600万円×法定相続人数)

 

 

夫が死亡して妻と子供が保険金を受取った場合の計算事例

夫が死亡して妻が3,000万円、子が1,000万円の死亡保険金を受け取った場合の非課税枠の計算式

 

契約形態は以下のとおり

契約形態 税の種類
契約者:夫 被保険者:夫 受取人:妻 相続税
契約者:父 被保険者:父 受取人:子 相続税

 

この場合の非課税としていくらあるのかの計算式

 

保険金非課税限度額×各個人が受取った保険金÷すべての相続人が受取った保険金の総額(放棄した者等を除く)

 

となりますので、これをあてはめると次のようになります。

 

:(500万円×2人)×3,000万円/4,000万円=750万円

 

次に受取った保険金から非課税額を引きます。

 

3,000万円-750万円=2,250万円…課税対象金額

 

:(500万円×2人)×1,000万円/4,000=250万円
1,000万円-250万円=750万円…課税対象金額

 

以上見てきたように、相続人の人数によって非課税枠が違ってきますが、相続税には基礎控除枠が3,000万円+(600万円×法定相続人数)がありますので死亡保険金を受取っても、土地や現金、株式、国債等あわせてそれ以上の額がなければ税金の心配は不要です。

土地の相続評価について

余談ですが、また土地といっても宅地ならば相続評価は、亡くなった方(被相続人)が住んでいたところの土地や事業を行っていた土地については、条件を満たせば一定の面積まで割引を使うことができます。これを「小規模宅地等の特例」といいます。

 

この特例に該当すれば、最大80%もの割引が受けられます。つまり、1億円の宅地が、なんと2,000万円の評価になります。

 

なので、このケースであっても、相続人が妻と子の二人で生命保険から死亡保険金を1,000万円受取っても亡くなった人の預貯金がほとんどないならば3,000万円+(600万円×法定相続人数)の範囲内となり相続税は支払う必要はありません。

生命保険と税金の関連用語

関連用語 説明
保険料控除

所得税や住民税を少なくするための
生命保険料控除には、一般と介護医療、個人年金があります

相続税 保険の契約形態で契約者と被保険者が同一人であれば受取った保険金は相続税の対象になります
満期と税金 契約医者と受取人が同一であれば満期で受取った保険金は一時所得になります。
非課税 死亡保険金を受取った場合、500万円×法定相続人数が非課税になります
贈与税 契約者と受取人が違う契約形態で満期保険金を受取った場合は贈与税です
受取人変更 受取人を変更しても税金は課されません
解約返戻金と税金 支払った保険料と解約返戻金の差額が50万円以上なければ税金はかかりません
企業と保険 節税として保険料を全額損金計上できるタイプや半分だけできるものがあります
入院給付金 入院や手術の給付金は非課税ですので税金はかかりません
保険契約者の死亡 契約者死亡の場合は解約返戻金が相続資産です
個人年金 毎年受取る個人年金は雑所得として所得税や住民税の課税対象です
満期保険金 支払った保険料と満期保険との差額が50万円以上なければ税金はかかりません

 

該当カテゴリー:生命保険
関連カテゴリー:健康保険労災保険自動車保険