昨今、各生命保険会社から就業不能保険がリニューアルされたり新商品が発売されている状況となっています。東京海上日動あんしん生命においても2016年11月2日から従来商品がリニューアルされ「家計保障定期保険NEO 就業不能保障プラン」が発売されますので、その保障内容についてわかりやすくご紹介します。

 

2016/10/20 12:13:20

家計保障定期保険NEO 就業不能保障プランとは

現状においても東京海上日動あんしん生命では、家計保障定期保険に特約として就業不能プランを付加されているタイプを販売しています。それをこのたびリニューアルさせ、2016年11月2日から販売するものが「家計保障定期保険NEO 就業不能保障プラン」になります。

 

家計保障定期保険とは、死亡や高度障害状態に該当した場合に毎月死亡保険金を支払うタイプの保険です。一般的に家計保障定期保険は、収入保障保険というカテゴリーの保険です。

 

この収入保障保険に特約(重度5疾病・重度介護家計保障特約)を付加することで、5疾病(悪性新生物、急性心筋梗塞、脳卒中、肝硬変、慢性腎不全)で60日以上就業不能状態が継続した場合に給付金が支払われます。また、病気やケガで所定の要介護状態になった場合で180日を超えて継続して場合でも給付金が支払われる商品となっています。

 

あんしん生命の就業不能保障プランで特筆すべき点は、就業不能保険金の支払い事由に該当した場合、就業不能状態から回復しても約束の期間は保険金が支払われる点にあります。

 

新商品:NEO 就業不能保障プランの特長1

新商品も上記保障については従来商品と同じですが、これに加えて、5疾病により入院された際にも一時金(特約給付金月額×2回分)が支払われるようになります。

 

たとえば、特約給付金が月額15万円の契約ならば30万円が受取れます。1日あたりに換算すると、1ヵ月の入院ならば1日あたり1万円、2ヵ月の入院ならば1日あたり5,000円が給付されるとも考えられます。

 

〈個人的感想〉
就業不能保険で入院したら給付金を支払う(免責期間がない)商品は調べた限り他には見当たらないのでこの改定は評価できます。

 

特長2

就業不能時に手厚く備えることがきるように一時金特約が付加できるようになります。
5疾病により所定の就業不能状態となった場合、または、病気やケガにより所定の要介護状態になった場合に一時金(100 万円~300 万円)が支払われるものです。

 

〈個人的感想〉
ガン保険や三大疾病保険、介護保障保険に加入している方や最低限の就業不能に備えておけばいいとするならば特に付加する必要はないかと思います。

 

特長3

保険料払込免除の範囲が拡充されます。

 

 

従来型商品

新商品

対象疾患の拡充

急性心筋梗塞・脳卒中が対象 左記の急性心筋梗塞・脳卒中を心疾患・脳血管疾患に拡大する

免除事由

重度5疾病・重度介護給付金の支払事由に該当した場合に限る 左記の条件に加えて、悪性新生物で初めて診断確定された場合。心疾患、脳血管疾患で手術または継続 20 日以上の入院治療を受けた場合に免除

特長4

保険金期間満了時年齢が引き上げになります。
現状の商品では、65歳までの保障が最高ですが、75歳まで引き上げられます。これに伴って契約年齢の上限も55歳から65歳に引き上げられます。

 

特長5

非喫煙者保険料率が導入されます。タバコを一定期間吸わない非喫煙者に対しては割安な保険料で契約できるようになります。

 

特長6

現状の就業不能プランでは、解約返戻金がありますが、家計保障定期保険NEO 就業不能保障プランにおいては、無解約返戻金型になりますので、満了時はもとより途中で解約した場合でも返戻金はありません。一般的には、無解約返戻金型のほうが解約返戻金がない分保険料は安くなります。

 

 

家計保障定期保険NEO 就業不能保障プランの保険料

契約条件は、30歳、主契約(死亡・重度障害)・就業不能特約とも月額 10 万円、保険期間(65 歳)-払込期間(65 歳)、月払(口座扱)の場合です。(プレスリリースより

 

性別

新商品

標準保険料率

非喫煙者保険料率

男性

8,580円

7,750円

女性

8,490円

7,010円

 

このパターンの契約において、もしも5疾病のいずれかで入院し、60日を超えて就業不能状態が継続したならば、払込免除該当日から将来の払込保険料は免除になります。そして、給付金としては、初期給付入院給付金が10万円×2回分支払われ、その後も毎月10万円が65歳まで支払われます。

 

また、途中でお亡くなりになった場合には、10万円が65歳まで毎月支払われます。

 

それでは、他社の就業不能保険よりも保険料が安いのかどうか比較するために特約部分を除いた保険料を下記に掲示しています。

 

家計保障定期保険NEO (特定疾病保険料払込免除特則付加) の保険料(就業不能プランなし)

30 歳、月額 10 万円、最低支払保証期間 2 年、保険期間(65 歳)-払込期間(65 歳)、月払(口座扱)

 

性別

新商品

標準保険料率

非喫煙者保険料率

男性

4,230円

3,830円

女性

3,240円

2,280円

 

上記の保険料と就業不能保険プランの差が特約保険料になります。その結果、就業不能プランの保険料としては、標準型で4,350円、非喫煙者保険料率では3,920円です。この保険料で毎月10万円の就業不能保障が65歳まで得られることになります。

 

アフラックの給与サポート保険とあんしん生命の就業不能保険プランを比較

アフラックの給与サポート保険(就業不能保険)では、上記同様に65歳までの保障で給付金を10万円とすると、30歳男性においては月額3,360円(短期回復支援給付金保険料1,360円、長期療養支援給付金保険料2,000円)の保険料になります。

 

アフラックの給与サポート保険は、短期回復支援給付金と長期療養支援給付金があり、それぞれで保険金設定ができるようになっています。例えば、短期回復支援給付金を5万円にして、長期療養支援給付金を15万円にすることができます。この両方を合計したものが保険料になります。短期回復支援給付金とは1回~17回までの分を支払う保険。長期療養支援給付金は18回目から就労困難状態に該当しなくなったときまでの給付金になります。詳細はこちらのアフラックの給与サポート保険と所得補償保険を比較をご覧ください。

 

こうしてみるとあんしん生命よりもアフラックの保険料のほうが安いですが、どういった点に違いがあるのか比べてみました。

 

違い1

あんしん生命では、就業不能状態と認定されると、就業不能状態から回復しても65歳(2年や5年タイプもある)まで給付金が受取れます。アフラックにおいては、就業不能状態から回復した時点で終了となります。ただし、短期回復支援給付金においては、6回分は受取れます。

 

違い2

アフラックには、払込免除がないが、あんしん生命では、重度5疾病・重度介護給付金の支払事由に該当した場合や悪性新生物で初めて診断確定された場合。心疾患、脳血管疾患で手術または継続 20 日以上の入院治療を受けた場合に免除になります。

 

違い3

あんしん生命では、満了まで就業不能保険金を受け取らなくても満了時には無事故給付金などの給付金はありません。アフラックにおいては、長期療養支援給付金を受取らなければ無事故給付金として月額と同額が1回限り支払われます。

 

違い4

アフラックでは、ケガで60日を超えて就業不能状態となると就業不能給付金が支払われますが、あんしん生命においては、ケガの場合には所定の要介護状態が180日を超えて継続したと診断されたときが支払事由になります。

 

違い5

あんしん生命では、5疾病以外の病気で就業不能状態となっても給付金は支払われませんが、アフラックは5疾病以外でも該当すれば給付金が支払われます。

まとめ

あんしん生命の就業不能プランが11月2日からリニューアルされ販売されます。就業不能プランとは、家計保障定期保険に特約として就業不能特約が付加された保険です。

 

新商品の特長
  • 5疾病により入院された際に一時金(特約給付金月額×2回分)が支払われる。
  • 就業不能時に手厚く備えることがきるように一時金特約が付加できる。
  • 保険料払込免除の範囲が拡充される。
  • 保険期間満了が75歳までになる。
  • 非喫煙者保険料率が導入される。
  • 無解約返戻金型になる。

 

基本的には5疾病となる悪性新生物、急性心筋梗塞、脳卒中、肝硬変、慢性腎不全で60日以上就業不能状態が継続した場合に給付金が支払われます。また、病気やケガで所定の要介護状態になった場合で180日を超えて継続して場合でも給付金が支払われます。

 

このように支払事由は、他の就業不能保険と違って限定されていますが、就業不能保険給付金が一度でも支払われると、その後就業が可能になっても契約タイプにより、2年、5年、または保険期間満了まで給付金が支払われる点に特長があります。

 

以上、「あんしん生命の新商品、「家計保障定期保険NEO 就業不能プラン」とは」についてでした。