学資保険も大きくわけると2つのタイプがあります。
ひとつは元本割れしないタイプ。もうひとつは元本割れするタイプ。
返戻率が100%を上回れば元本割れしないタイプですが、100%を下回る元本割れするタイプになります。
このページではそれぞれについて書いてみましたのでご覧ください。

 

2015/06/01 14:40:01

学資保険の元本割れとは

冒頭にも説明しましたが、返戻率が100%を下回るのが元本割れするものになります。平たく言えば、自分で積立てた保険料や一時払で支払った金額よりも満期時にもらえる金額が減ってしまうことをいいます。

 

たとえば、18歳満期学資保険200万円に0歳の子どもが加入したとします。毎月の保険料は1万円です。

 

計算すればすぐわかりますが、年間12万円を支払うのでトータルでは216万円支払うことになります。

 

それで満期保険金が200万円ですから16万円損してしまうことになります。支払いに対して100%を割り込むことになるのでこういうのを「元本割れ」といいます。

 

経験からいままで学資保険で結構な金額で元本割れするのも見てきました。
中には、途中で受取れる祝い金と満期金の合計で240万円受取れる契約で、支払う保険料は約360万円というのもありました。

 

驚いてしまうのは、契約者はそれほど支払うのに比べて受取れる金額が少ないのを知らなかったということです。

 

意外なことですが、結構多くの保険契約者は、ご自分でいくら支払い、いくら受取れるのか知らないで契約している方が多いのです。

 

貯蓄目的ならほんともったいないことです。

なぜ元本割れするのか

では、なぜ元本割れするのかという点ですが、保障面に手厚いからというのが答えになります。

 

元本割れする学資保険というのは、契約者死亡時の払込免除の他に、「育英年金」という保障や子どもの入院保障などが付いています。

 

育英年金とは、契約者が重度障害や死亡してしまった場合に毎年育英年金という金額が満期時まで支払われるものをいいます。

 

貯蓄を目的としている学資保険を選択する方からみれば、なんでそんな元本割れ学資が存在しているんだとなりますが、商品そのものが悪いわけではなく、「学資保険は元本割れしない」と思い込んでろくに計算もしないで契約してしまうことが最もいけないことです。

 

「元本割れしないという思い込み」ではありませんが、2013年に「保険販売員の誤った説明により契約して損をしてしまった」ということにより、訴訟を起こしたという報道がありました。

学資保険の元本割れで保険会社に賠償責任があるという判決。

 

以下の外部サイトにそのことが出ています。
あなたの学資保険は大丈夫? -住友生命 元本割れ額を全額弁償-

 

 

元本割れしない学資保険

こんどは元本割れしない学資保険の説明です。
元本割れしないのですから満期時まで保険料を支払えば損することはありません。

 

ただし、損をすることがあるとすれば「保険会社が倒産した時」です。

 

保険会社が倒産すると、契約によっては責任準備金、あるいは予定利率が引下げられて約束の満期保険金は減ることになります。

 

責任準備金については破綻時の90%までとなっています。責任準備金とは「将来発生する解約返戻金や死亡金、あるいは個人年金などの支払いのために保険料の一部を積み立てる金額のこと」をいいます。この90%までとなっています。

 

詳しくはこちらのページ保険会社が倒産したら契約の保障はどうなる。過去の事例から学ぶをご覧ください。

 

いま述べたようにように「保険会社が倒産」でもしない限り、契約上「元本割れしない学資保険」は損はしません。

 

こちらの元本割れしない学資保険を選択する場合は、返戻率の良し悪しで商品を決めるということが賢い選択になります。

 

だって、返戻率101%よりも110%のほうが満期時にたくさん受取れることになるわけですから当然です。

元本割れと元本割れしない学資保険のまとめ

学資保険には元本割れするタイプと元本割れしないタイプの2つがあります。
元本割れするのは保障面で手厚いからですが、目的が貯蓄であるのに「元本割れするタイプ」を選択してしまうということだけは注意しましょう。

 

 

 

学資保険そのものが必要か不要か迷っている方」や「学資保険のデメリットやメリットについてもっと知りたいという方」はこちらの記事も合わせてご覧ください。

 

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