失業保険の計算はこうやる

ハローワークのホームページを見てもどうもよくわからないという方のために、このページでは失業保険から受取れる失業手当の計算についてわかりやすく解説してみました。
失業手当は、会社都合と自己都合等による離職では給付日数が違っている点も計算上大事なポイントになります。

 

失業手当の計算は基本手当日額を出さないとできない

失業保険から受取れる失業手当は、被保険者が、定年、倒産、契約期間の満了等により離職し、失業中の生活を心配しないで新しい仕事を見つけて再就職できるように支給される手当として位置づけてられている手当です。

 

失業手当は下記の図のように「基本手当」といいます。

世間一般において「失業保険」とか「失業手当」という言葉を使っています。馴染みのある言葉のため、このサイトでも使っていますのでご承知おきください。

 

さて、まずは、下の図にありますように基本手当の位置をご確認ください。
そして、基本手当以外にもたくさんの給付があるのがわかると思います。それらの給付についてはそれぞれのページで解説していますのでご覧いただければ幸いです。

 

基本手当(失業手当)

 

失業手当の計算方法

失業手当は、「基本手当日額×所定給付日数」で計算します。
では、基本手当日額とは何かについてご説明します。所定給付日数については下記で説明しています。

 

基本手当日額とは

1日あたり受取れる失業保険手当の金額を「基本手当日額」といいます。
この基本手当日額は、原則として離職した日の直前の6か月に毎月きまって支払われた賃金の合計を180で割って算出した金額(これを「賃金日額」といいます。)になります。失業保険の日額計算には賞与等は除きます。

 

ただし最高でも80%になりますし、所得の多い人ほどその割合は減ってしまいます。つまり、賃金の低い方ほど高い給付率となっていて、賃金の高い方ほど低い給付率となります。

 

基本手当日額には年齢区分によって上限があります。この上限額は毎年8月1日に見直しがあります。

 

年齢区分による上限額について

平成27年8月1日から平成28年7月31日まで適用される上限額です。

 

年齢区分 基本手当日額の上限額
30歳未満 6,395円
30歳以上45歳未満 7,105円
45歳以上60歳未満 7,810円
60歳以上65歳未満 6,714円

 

失業手当の日額の目安表と大事なポイント

失業保険日額の目安表です。年齢は、離職時の年齢です。また、下記表は平成27年8月1日~平成28年7月31日まで適用の金額です。毎年8月1日に見直しされます。

 

基本手当、2015年8月1日から

 

上の表の見方ですが、たとえば、29歳以下の方が、賃金日額15,000円をもらっていたとします。

でも、賃金日額の上限が12,790円となっています。そのため、基本手当日額は賃金日額の50%までとなり、6,395円が上限になってしまうということです。

 

表にある※2と※3に該当する方は難しい計算になりますが、電卓をたたけばでてきます。

 

59歳以下で賃金日額(W円)が6,000円の場合は、失業手当日額は、計算式にあてはめると、-108,000,000+422,340,000÷70,600=314,340,000÷70,600=4,452円です。

 

この方が、所定給付日数90日に該当する場合には、4,452円(基本手当日額)×90日(給付日数)=400,680円が最大受取れる失業手当になります。

 

また、賃金日額が10,000円の場合は、上記同様に計算すると手当日額は、403,900,000÷70,600=5,720円になりますから、5,720円(基本手当日額)×90日(給付日数)=514,800円が最大受取れる手当になります。

 

結論として、失業手当の計算は、会社員の時の賃金日額を基にしますが、年齢によって、基本手当日額の上限額が決められていますから、思ったほど受取ることはできません。また、自己都合では、20年以上の被保険者期間があっても150日=5か月間なので、この間に再就職先を見つける必要があります。

 

 

給付日数は被保険者年数で決まる

会社都合で辞めた方は、年齢と雇用保険に何年間加入していたかによって給付日数は違ってきます。

 

会社都合で辞めた方の給付日数

会社都合で辞めた方の給付日数

 

自己都合で辞めた方の給付日数

自己都合は、年齢は関係なく、被保険者の年数のみで決まります。

 

自己都合で辞めた方の給付日数

失業手当を受給するための要件

以下の①及び②のいずれにもあてはまることが必要です。

 

①:以下の3つすべてに該当すること

 

  1. 就職しようとする積極的な意思があること
  2. ハローワークに来所し求職の申込みを行うこと
  3. いつでも就職できる能力があるが、職業に就くことができない「失業の状態」にあること。

 

②:離職の日以前2年間に、被保険者期間が通算して12か月以上あること。

 

※ 特定受給資格者又は特定理由離職者については、離職の日以前1年間に、被保険者期間が通算して6ヶ月以上ある場合でも可となっています。

 

被保険者期間の計算とは?
雇用保険の被保険者であった期間のうち、離職日から1か月ごとに区切っていた期間に賃金支払いの基礎となった日数が11日以上ある月を1か月と計算します。

 

失業の状態に該当しない方

次の方は、失業の状態に該当しませんので手当を受給できません。

 

  • 病気やけがのためすぐには就職できない
  • 妊娠・出産・育児のため、すぐには就職できない
  • 定年などで退職してしばらく休養しようと思っている
  • 結婚などにより家事に専念しすぐに就職することができないときなど

失業手当の受給期間について

受給期間とは、給付が受けられる期間のことをいいます。
原則、離職してから1年間に限られていますから、通常離職してから1年を超えてしまうと給付が受けられなくなるということになります。

 

たとえば、自己都合で離職した方で給付日数が150日あっても、受給期間である1年間に受給しないといくら給付日数が残っていても受け取れないということになります。

 

受給期間と給付日数は混同しやすいのご注意ください。

 

受給期間の延長が認められてる方

ただし、以下の場合には、延長が認められています。

 

(1)病気やけが、妊娠・出産などですぐに働くことができない方
(2)60歳以上の定年等により離職し、しばらく休養したい(仕事を探さない)という方
これらの方は基本手当を受けることはできませんが、受給期間を最大3年間(又は1年間)延長することはできます。

 

詳しくは以下の表をご覧ください。
※給付日数が多くなるわけではありません。

 

延長理由

病気やケガ、妊娠・出産など

60歳以上の定年等による離職

提出期限 離職日の翌日から30日を過ぎてから1カ月以内 離職日の翌日から2カ月以内
延長期間 最長3年間 最長1年間
提出書類 受給期間延長申請書、離職票-1、離職票-2、本人の印鑑(認印)、必要に応じ各種証明書
提出先; 住所地を管轄するハローワーク


延長の手続きについては以下の記事をご覧ください。
失業手当延長と申請手続きについて詳しく解説

まとめ

失業手当の金額計算は、所定給付日数×基本手当日額です。

 

給付日数については、離職理由が会社都合なのか、自己都合なのか、就職困難者なのかによって違ってきます。

 

基本手当日額は離職時の年齢や離職した日の直前の6か月に毎月きまって支払われた賃金を180で割った金額が賃金日額になります。その賃金日額からさらに計算式にあてはめて「基本手当日額」を算出します。

 

賃金日額が高かった人ほど給付率は45%となってしまいます。賃金日額が低い人でも働いていた時の80%なので、20%は減ってしまうということです。

 

失業保険を受給できる要件としては以下の4点が必要です。

 

  1. 就職しようとする積極的な意思があること
  2. ハローワークに来所し求職の申込みを行うこと
  3. いつでも就職できる能力があるが、職業に就くことができない「失業の状態」にあること。
  4. 離職の日以前2年間に、被保険者期間が通算して12か月以上あること

以上4点を満たしていることが原則となっていますが、特定受給資格者又は特定理由離職者については、離職の日以前1年間に、被保険者期間が通算して6か月以上ある場合でも可となっています。

 

失業保険を受給するには、求職活動実績が必要になります。その記事については失業保険の求職活動実績って何回必要でスケジュールはどうなっているの?をご覧ください。
以上、必ず知っておきたい失業保険の計算と給付日数についての記事でした。

 

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会社都合・倒産でやめた場合の失業保険、特定受給資格者について解説

 

 

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