2018/07/30 13:57:30

高校を卒業したものの就職をしないで、短時間のアルバイトしながらやりたいことを見つけていたA君。また、雇用保険の加入期間が足りずに失業給付を受けられないB君。

 

そんなA君、B君がやりたい仕事がiPhoneのアプリ開発。でも、二人ともアプリ開発を学ぶための学校に行くにはお金もかかるし、アルバイトができなくなるというジレンマをもっています。

 

このようなケースで考えられるのが「求職者支援制度」です。
求職者支援制度では、職業訓練を無料で学ぶことができ、要件を満たしている方は、毎月10万円の手当も受取ることができる制度です。

 

また他にもメリットがありますので、今回は求職者支援制度について解説します。

求職者支援制度とは?

求職者支援制度とは、失業保険を受給できない方が無料で職業訓練を受講し早期就職を実現できるようにするための支援制度をいいます。またさらに一定の要件を満たす場合には、給付金が受給できる制度でもります。失業保険を受給できないに該当される方については以下で説明しています。

 

ただしすべてが無料ではなく、教科書代等は自己負担があります。

 

職業訓練は、多くの職種に共通する基本的能力を習得するための「基礎コース」、医療事務、介護・福祉、IT等の特定の職種の職務に必要な実践的能力を一括して習得するための「実践コース」があります。

 

求職者支援制度の訓練期間について

訓練期間は、1コース3か月から6か月までになります。訓練コースの詳細はこちらの求職者支援認定訓練コース情報のサイトをご参照ください。

 

では、どういう人を対象としているかという点については、次の項目をご覧ください。

 

求職者支援制度はこういった人が対象者です

求職者支援制度の対象となる方は「雇用保険を受給できない方で就職を希望し、支援を受けようとする方」になります。具体的には、以下の方です。

 

  • 自営業を廃業した人
  • 失業保険の受給が終了してしまった人
  • 加入期間が短くて失業保険の受給資格がない人
  • 就職が決まらないまま学校を卒業した人

 

このような方々になります。

 

対象者にならない人

在職中(週所定労働時間が 20 時間以上)の方、短時間就労や短期就労のみを希望される方、老齢年金の受給者の方などは、原則として該当しません。

 

10万円の職業訓練受講給付金の支給要件とは

上記に該当する方で以下の要件も満たした方には、職業訓練受講給付金が支給されます。

 

  • 収入が8万円以下であること
  • 世帯(※)の収入が25万円以下であること
  • 世帯の金融資産が300万円以下であること
  • 現に居住する土地・建物以外に土地・建物を所有していないこと
  • 訓練の全ての実施日に訓練を受講していること(やむを得ない理由により受講しなかった実施日がある場合にあっては、8割以上)
  • 世帯に他に当該給付金を受給し、訓練を受講している者がいないこと
  • 過去3年以内に失業等給付等の不正受給をしていないこと

 

※「収入」とは、税引前の給与などの他、年金その他全般の収入を指します(一部算定対象外の収入もあります)

※「世帯」とは、本人のほか、同居または生計を一つにする別居の配偶者、子、父母が該当します。

 

上記のすべての要件を満たした方には、

  • 職業訓練受講給付金:10万円(訓練の開始日から1か月ごとに区切った期間ずつに支給される)
  • 通所手当::職業訓練実施施設までの通所経路に応じた所定の交通費を受給することができます。

求職者支援制度の受講申込みをするにはどうすればいいの?

受講対象者については理解されたと思いますが、では受講申込みをするにはどうしたらいいのか順を追って説明いたします。

 

囲ってある枠は職業訓練受講給付金の手続きについての説明になります。

 

まずはハローワークを訪問し、求職の申込みをし求職者支援制度の説明を受けます

手続きや職業訓練受講給付金の手続きは原則としてお住まいを管轄しているハローワークになります。ハローワークについては東京や埼玉、神奈川、千葉県の方はこちらのページを参照ください。

 

職業訓練受講給付金を受給希望の方は、申し出をしておきます。

 

訓練コースの選択

職業相談を受けながら訓練コースを選択し、受講申込書などの必要書類を受取ります。
高齢・求職者雇用支援機構(JEED)が行っている訓練についてはこちらから調べることができますので、情報収集はしておくべきでしょう。

 

上記の国が主体の「高齢・障害・求職者雇用支援機構(JEED)」がおこなっている訓練もありますが、各都道府県がおこなっている訓練もあります。

 

東京都については以下から検索できます。

 

東京都が民間委託している職業訓練

 

ハローワークの担当者は、就職活動の状況などヒアリングして訓練受講の必要性を確認判定しています。判定上、訓練の必要性がないと判断された場合には申込みをすることができません。

 

職業訓練受講給付金は、事前審査がありますので、その説明を聞き、必要書類を受け取っておきます。

 

ハローワーク窓口で受講申込書を提出し受付印をもらいます

その後、受講申込書や必要書類を訓練実施機関に提出します。

 

職業訓練受講給付金申請は訓練の受講申込みと同時に、必要な添付書類を添えて事前審査の申請を行います。

 

訓練実施機関による選考が行われます

面接・選考試験があるものと書類だけの選考でおこなわれるものもあります。

 

職業訓練受講給付金の事前申請で合格した方には結果が通知されます。支給申請の必要書類を受け取ってください。

 

訓練実施機関から合否通知

訓練実施機関から合格通知が届いたらハローワークにいき、訓練開始の前日までに「就職支援計画」の交付を受ける必要があります。これを「支援指示」と言いますが、これを受けないと訓練を受講することはできませんし、職業訓練受講給付金を受給することもできません。

 

訓練開始

実際には訓練開始前に訓練実施機関において合格者説明会がありますので、これには必ず参加する必要があります。

 

また、訓練受講中から訓練終了後3カ月間は、原則として月に1回、ハローワークが指定する日(指定来所日)にハローワークに来所し、定期的な職業相談を受ける必要もあります。

 

指定来所日に職業相談を受けた後、支給申請をします。

 

 

職業訓練受講給付金の事前審査に必要な書類

①本人確認書類:運転免許証や旅券、顔写真付きの住民基本台帳カードで氏名、住所、生年月日の記載のあるもの

 

②ハローワークから渡される書類:受講申込書、受講申込・事前審査書(ハローワーク提出用)、職業訓練受講給付金要件申告書 、職業訓練受講給付金通所届

 

③必要な添付書類:

住民票謄本の写し(直近3カ月以内に交付されたもの)
賃金明細書など
源泉徴収票や市区町村が交付する所得証明書で額面が記載されたものなど(申請者本人および全ての同居配偶者等の分)
残高が 50 万円以上である全ての預貯金通帳(直近1カ月以内に交付されたもの)
給付金の振込先となる通帳
その他、ハローワークが求める書類

 

職業訓練受講給付金の支給申請に必要な書類

①訓練実施機関による受講証明を受けた職業訓練受講給付金支給申請書
②就職支援計画書
③給付金支給状況(支給記録)(あらかじめ交付を受けていない場合は不要)
④事前審査通知書(初回支給申請時のみ)
⑤やむを得ない理由で訓練を欠席(遅刻・欠課・早退を含む)した場合は、その理由を証明する書類が必要になります。

 

注:やむを得ない理由と認められた場合でも、支給申請の対象となる各訓練期間に8割以上の出席がなければ職業訓練受講給付金は支給されません。

10万円を受給する予定の方には求職者支援資金融資もあります

職業訓練受講給付金10万円を受給する予定の方を対象とした貸付制度です。
訓練受講中に生活費が不足する方向けに行っている制度で、端的に言ってしまえば「前借り」みたいなものです。

 

貸付額はいくら?

月額5万円(上限)または 10万円 (上限) × 受講予定訓練月数
※配偶者などの有無により、上限額は異なっています。

 

保証人は不要ですが、貸付なので返済する必要があります。
返済については、貸付日から5年以内(貸付額が50万円以上の場合は10年以内)に元利均等払いにより返済となっていますので、ゆるやかではありますが、年3.0% (信用保証料0.5%を含む)の金利を支払う必要があります。

 

手続きはハローワークにて行いますので詳しくは最寄りのハローワークにお尋ねください。全国にあるハローワークはこちらの厚生労働省のサイトから調べることができます。

 

求職者支援制度のまとめ

求職者支援制度とは、要件を満たしている方に毎月10万円、さらに通所手当(交通費)も支給され、その上で求職者支援訓練、もしくは公共職業訓練を無料で受講できる制度です。目的は、早期就職を実現できるようにするためです。

 

以下に該当する方が対象となります。

 

  • 雇用保険に加入できなかった
  • 雇用保険の失業給付(基本手当)を受給中に再就職できないまま、支給終了した
  • 雇用保険の加入期間が足りずに失業給付を受けられない
  • 自営業を廃業した
  • 就職が決まらないまま学校を卒業した

 

訓練期間については1コース3か月から6か月までとなっています。
以上、求職者支援制度の概要および受講給付金について解説!についての記事でした。

 

該当カテゴリー:雇用保険(失業保険)
関連カテゴリー:労災保険健康保険