失業保険の加入条件と給付の種類について

失業(雇用)保険にはどういう給付種類があるのか、そしてどんな働き方をすると被保険者になるのか、さらに、被保険者になれる人となれない人はどういう人なのかについて解説しています。
サイトマップ
雇用(失業)保険の加入条件を満たしていれば、被保険者になります。ではその条件とは何か。また、失業(雇用)保険にはどのような給付があるのかについて解説します。

なお、当記事は、厚生労働省のサイトにあるQ&Aページ、各種資料、ハローワークインターネットサービスのページを参考にまとめています。情報の正確性は、5つ星です。

雇用保険の被保険者の形態についてはこちらの記事をご覧ください。

 

失業(雇用)保険の加入条件

失業(雇用)保険の加入条件としては、失業(雇用)保険の適用事業所に雇用されている方で、以下の加入条件に該当する方なら名称や雇用形態にかかわらず、原則として被保険者になります。

ですから常用雇用でなはい、パート、アルバイト、派遣等であっても加入条件に該当するならば原則、被保険者となります。

加入条件は働く時間や雇用期間が関係します

加入条件には、以下のように労働時間と労働日数が関係します。
下の2つを満たしている方は被保険者になります。ただし、該当しない方もいますので、その方については次の項目をご覧ください。

①1週間の所定労働時間が20時間以上ある
②31日以上引き続き雇用されることが見込まれる場合

つまり、週20時間未満や30日の雇用契約では、被保険者に該当しません。

こちらの根拠は、「厚生労働省のQ&A~事業主の皆様へ~」のページに示されています。以下引用部分です。
Q1 雇用保険の加入の要件を教えてください。
雇用保険の適用事業所に雇用される次の労働条件のいずれにも該当する労働者の方は、原則として全て被保険者となります。
1. 1週間の所定労働時間が20時間以上であること
2. 31日以上の雇用見込みがあること

また、パートやアルバイトなど雇用形態や、事業主や労働者からの加入希望の有無にかかわらず、要件に該当すれば加入する必要があります。(季節的に一定期間のみ雇用される方など、一部被保険者とならない場合があります)


ただし、上記のように雇用(失業)保険の加入条件である所定労働時間が週20時間以上で31日以上の雇用が見込まれる条件を満たしていても、そこから外れてしまう立場の人もいます。

以下に「被保険者になれる人」と「被保険者になれない人」を以下に例示してみました。

雇用保険の被保険者になれる人

被保険者になれるのは以下の方々です。

パート・アルバイト

次の2つの要件を満たしている人。
  1. 1週間の所定労働時間が20時間以上であること
  2. 31日以上の雇用見込みがあること

法人の役員

原則、法人の役員は被保険者にはなれませんが、代表者以外の役員であって同時に会社の部長、支店長、工場長等従業員としての身分を有する者(雇用関係ありと認められるものに限り被保険者になれます)

各種団体の役員

同上

同居の親族

同居の親族であっても、他の労働者と同様に雇用関係が認められる者に限り被保険者となります。

季節的労働者

季節労働者であっても当初から4ヶ月以上の雇用契約をする場合被保険者となります。

昼間学生

休学中、卒業見込証明書を有する者は被保険者となります(定時制課程に在学する者も被保険者となります)

外務員(外交員)等

事業主の支配拘束を受けているもの、職務の内容、服務の態様、賃金の算出方法から判断します。

家事使用人

事業主に雇用され、主として家事以外の労働をする者が、例外的に家事に使用されても被保険者となります。

国外事業所に雇用されるもの

出張・派遣・出向で国外に就労する場合であっても雇用関係が継続している間は被保険者となります。

複数の事業主に雇用されるもの

複数の事業主に雇用されているときは、主たる賃金を受けている事業主のもとで被保険者となります。

65歳以上の高年齢者

65歳以前から引き続き雇用されている者。65歳以降に雇用される者。

日雇労働者

すべてが被保険者となります

在日外国人

原則、国籍を問わず被保険者となります。ただし外国公務員や外国の失業保険制度加入者は除きます。

在宅勤務者

次の5つの要件をすべて満たせば被保険者となります。
  1. 指揮監督系統が明確
  2. 拘束時間等が明確
  3. 各日の始業・終業時刻等の勤務時間管理が可能
  4. 報酬が、勤務した時間または時間を基礎としている
  5. 請負・委任的でない(この場合、就業規則、賃金規定などの関係書類等の提出が必要となります。)

雇用保険の被保険者になれない人

雇用保険の被保険者になれない人は以下の方々です。

パート・アルバイト

次のいずれかの要件を満たしていない人。
  1. 1週間の所定労働時間が20時間以上であること
  2. 31日以上の雇用見込みがあること

法人の代表者・役員

株式会社、有限会社の代表取締役。会社の取締役、監査役などの役員、外国会社の日本における代表者、合名会社の社員、合資会社の無限責任社員、合同会社の代表社員は、被保険者にはなれません。

各種団体の役員

協同組合、農業協同組合などの役員、社団・財団法人の役員その他各種団体の役員

同居の親族

個人事業の事業主及び法人であっても、実質的には代表者の個人事業と認められる事業の代表者と同居している親族は原則被保険者となりません

季節的労働者

4ヶ月以内の期間を定めて雇用される者、1週間の所定労働時間が30時間未満である者

昼間学生

学校の生徒で昼間学生

外務員(外交員)等

雇用関係が明確に存在していない場合は、被保険者となりません。

公務員

公務員は原則被保険者にはなれません。

以上の雇用保険の被保険者となれる人となれない人についての根拠は、厚生労働省の【被保険者の詳細、被保険者となる具体例について】に示されています。

失業(雇用)保険から受取可能な手当を紹介

雇用保険について考える

失業保険から受取ることが可能な手当の種類。下記に列記したようにたくさんありますが、大枠としては、以下の4つになります。

下記の各種手当は、ハローワークインターネットサービスのページに掲載されてはいますが、わかりやすく説明されていませんので解説を交えて取りあげています。

  1. 求職者給付
  2. 就職促進給付
  3. 教育訓練給付
  4. 雇用継続給付

難しい用語が並びましたがその中にいろいろな手当があります。
まずは、求職者給付からの説明です。

求職者給付とは?

求職者給付には、被保険者の種類ごとに対する給付があります。みなさんがよくご存知の「失業手当」は正式には基本手当といいますが、一般被保険者に対する求職者給付の中のひとつです。

雇用保険の被保険者の種類についてはこちらのページをご覧ください。

一般被保険者に対する求職者給付

高年齢被保険者に対する求職者給付

短期雇用特例被保険者に対する求職者給付

日雇労働被保険者に対する求職者給付

就職促進給付

就職促進給付には以下の種類の給付があります。


訓練教育費

教育訓練給付金は2つです。

雇用継続給付

雇用継続給付は3つの給付があります。

最後に

雇用保険の被保険者が会社を退職して失業状態になったならば、被保険者期間1年以上などの条件はありますが、失業手当以外にも各種手当を受取れる権利は出てまいります。

ここでもっとも大切なのは、「雇用保険の被保険者」という部分です。

いくら正規雇用・非正規雇用の雇用形態に関係なく、長年働いていたとしても会社が雇用保険の手続きをしていなければ被保険者にはなっていません。ですから、失業しても何も受給することができません。
そのため就職したときには、必ず雇用保険の被保険者証を確認しておくことが大切です。また、給料から雇用保険料が差しかれていることも確認しておきましょう。

ただし、誰でもが被保険者になれるわけではありません。所定労働時間が週20時間以上で尚且つ31日以上の雇用が見込まれていなければいけません。

社長や役員については、原則被保険者にはなれません。そのため、会社を廃業して失業したとしても何の保証もありませんから、社長業はつらい部分はあります。
以上です。

該当カテゴリー:雇用保険(失業保険)
関連カテゴリー:労災保険健康保険

関連ページ

雇用保険の仕組み
雇用保険の仕組みについてわかりやすく解説しています
雇用保険の被保険者には4種類あります
雇用保険の被保険者の種類について解説
失業保険手当を受取るための手続きはどうすればいいの?
失業保険から失業手当をもらうための手続きについて解説。
雇用保険の助成金にはどのようなものがある?
雇用保険は、雇用安定事業も行っています。そこには、事業主に対しての助成金があります。では、その助成金にはどのようなものがあるのかについて取り上げています
雇用保険料の計算と端数処理はどうすればいいの
雇用保険料の計算と端数処理について解説
失業手当計算の大事なポイントについて解説
失業手当の計算は、基本手当日額×所定給付日数で行いますが、これらの言葉の意味を知らないと計算できませ。
倒産や会社都合で退職したときは特定受給資格者に該当
失業保険の被保険者が倒産や会社都合でやめた場合に該当する特定受給資格者について解説
失業保険のもらい方。必要書類や手続きについて解説しています
失業保険のもらい方。必要書類や手続きについてズバリ解説しています
失業保険で受取れる各種手当の手続書類
失業保険の手続きをしてもらえる手当てについてまとめたページです
失業認定申告書の書き方と転職サイトの応募について
失業認定申告書の書き方について大事なポイントとインターネットから転職サイトへ応募した場合の記入例について説明しています
東京管内のハローワークと埼玉県、神奈川県の所在地
東京にあるハローワークの所在地をご紹介。また埼玉県・千葉県・神奈川県の所在地についても掲載しています
育児休業給付金と退職についての大事なポイント
育児休業給付金と退職についての大事なポイントについて解説しています
育児休業給付金が初めての方の重要項目のまとめ
育児休業給付金とはどういう給付金なのか?いくらもらえるのか?いつもらえるのか?どこからもらえるのか?どういう手続きが必要なのかなどについてわかりやすく解説しています。
求職者支援制度とは?給付金について徹底解説
失業保険がもらえない、もらっていたが再就職できずに支給が終わった、雇用保険の加入期間が足りないためもらえないなどの方は求職者支援制度で月10万円もらいながら職業訓練が受けられます。
失業手当の給付期間は、倒産や自己都合で違います
失業給付の期間は倒産や解雇という会社都合と自己都合での離職理由によって違ってきます
失業手当延長と申請手続きについて詳しく解説
失業手当延長と申請手続きについて詳しく解説しています
失業保険の求職活動実績って何回必要でスケジュールはどうなっているの?
失業保険の求職活動実績とスケジュールはどのようになっているか詳しく解説していますのでご覧ください
失業保険受給中のアルバイトとハローワークにバレルわけ
失業保険の給付制限中よ受給中のアルバイトについて。アルバイトをしてはいけないということはありませんが収入があることによって手当が全額不支給や減額、全額支給などになります。こういった点も含めて色々と解説していますのでご覧ください
失業保険の受給資格はパートやアルバイトでも対象になるの?
失業保険の受給資格に該当する方はどういう方なのかについて解説ています
就業促進定着手当とはどのような手当でいくらもらえるの?
就業促進定着手当は、就業促進手当のひとつで、他に再就職手当、就業手当、常用就職支度手当があります。それらの手当はどういう人を対象に支払われるのか、また失業手当てを受取るよりも早期に就職し、これらの手当も受取ったほうが有利なのかも検証しています
育児休業給付金とは?手当の計算方法と申請手続きについて解説
雇用保険からもらえる育児休業給付金とは、どのような手当なのか。また計算方法やハローワークへの申請手続き、支給日、パパママ育休プラスについてもについても解説しています。
高年齢雇用継続給付とは?計算や手続きなども解説
高年齢雇用継続給付の概要や計算、手続きについて取り上げた記事です。
高年齢求職者給付金をハローワークからもらえる資格条件とは?
このページでは高年齢求職者給付金を受取れる条件は何か、支給額はいくらか、支給期間はどのくらいかについて知ることができます
職業訓練の受講メリットとは?受講手当、通所手当とはなに?
失業保険を受給しながらも職業訓練を受講することができます。そのメリットとは何か、また受講手当や通所手当なども給付されますが、どういった手当なのかについて紹介しています。
初回失業手当はいつから、いくらもらえる。待機期間って何?
初回失業手当は30日分というわけでもありません。いつから、そしていったいいくらもらえるのかについて事例をあげて解説したページです。
寄宿手当とはどういう手当なの?
寄宿手当の概要、手当額、手続き等について
日雇労働求職者給付金について解説しています
日雇労働求職者給付金について
教育訓練給付制度について知っておきたいポイントのまとめ
教育訓練給付制度とはどのような制度で誰が利用できるのか、給付金の金額などについてご紹介しています。
教育支援給付金とは?専門実践教育訓練給付とは?
教育支援給付金と専門実践教育訓練給付金について解説
失業保険の受給条件には何があるの?
失業保険の受給条件についてはどういったものがあるのかについて取りあげた記事です。
失業保険からもらえる給付にはどんな種類があるの?
失業保険からもらえる手当にはどのような種類のものがるのかについて取り上げています。
失業保険の傷病手当とはどういう手当なの?
失業保険の傷病手当金について解説
雇用保険の特例一時金をもらえる要件をご存じですか?
季節的に雇用される者に給付される特例一時金について解説
介護休業給付金の支給要件や支給額についてのポイントを解説
介護休業給付金についてのポイントを解説
離職票の再発行手続き。離職証明書との違いはなに?
離職票の再発行と手続き。それと離職証明書とのい違いについて。離職証明書のダウンロードはできるのかについても解説しています。
雇用保険被保険者証の再発行手続きはどうすればいいの?
雇用保険被保険者証の再発行手続きについて解説
教育訓練給付制度の条件とはなんですか?
教育訓練給付制度の条件や受け取れる金額には限度がある点、専門教育から支給される金額の上限などについてわかりやすく解説しています。
トライアル雇用とは?メリットとデメリットはなに?
トライアル雇用やトライアル雇用奨励金、メリットやデメリットについてのポータルページです。
失業手当をもらったら扶養は外れる?外れない?
失業保険をもらった場合の扶養は外れるのか。税金、健康保険、年金との関係について解説しています。
離職証明書と離職票はどう違うの?
離職証明書と離職票はどういうものなのか。またどう違うのかについて解説しています
失業認定日の変更はどんな理由なら認められるのか
失業認定日にハローワークに行けない理由で認められているものについて紹介
再就職手当の条件と給付金額の計算について知っておきたいこと
再就職手当の条件は、所定給付日数の3分の1以上残っている必要があります。さらに3分の2以上あると給付率が違ってきます。これらの計算方法についてご紹介しています。
65歳以上の方は高年齢被保険者となりました
雇用保険法が改正され、平成29年1月1日から65歳以上の方は高年齢被保険者となりました
短期訓練受講費とは?誰が対象なの?
雇用保険の短期訓練受講費について解説