介護休業給付金の支給要件や支給額について

高齢化社会を迎えて要介護者が増えています。その世話を自宅で行う場合にはヘルパー以外では身内である子どもが行うのが一般的ですが、仕事を抱えている現役世代ともなると、収入面や休暇のことなどが心配な面ではあります。

 

そこで、このページでは雇用保険から給付される「介護休業給付金」の資格者や要件、支給額等について取り上げてみましたのでご覧ください。(平成29年1月1日に新制度が施行され介護休業の取り方や給付率が変更になります。)

 

介護休業給付金とは

介護休業給付金とは、65歳未満の一般被保険者が家族を介護するために休業を取得したときに一定の要件を満たすと支給される給付金になります。まずは、雇用保険の給付金体系図で位置を確認ください。

 

介護休業給付金

 

介護休業給付金の受給資格者とは

介護休業給付金の受給資格については次のとおりです。

 

  • 家族を介護するための休業を取得した雇用保険の65歳未満の一般被保険者であること。65歳以降に介護休業を開始した場合には、高年齢継続被保険者になりますので対象になりません。
  • 介護休業を開始した日前2年間に、賃金支払い基礎日数が11日以上ある月(完全月)が12ヶ月以上あること。(ただし、過去に基本手当の受給資格の決定を受けたことがある方については、基本手当の受給資格決定を受けた後のものに限ります。)
  • 雇用契約期間に定めのある方は、休業開始時において次のいずれにも該当していることが必要です。

    ◯同一事業主の下で1年以上雇用が継続していること ※事業主の命令により一定期間出向していた(いる)期間があっても、同一事業主の下における雇用として通算される場合があります。
    ◯介護休業開始予定日から起算して93日を経過する日(93日目)を越えて引き続き雇用される見込みがあること。ただし、93日を越えた契約期間が93日経過日から1年を経過する日までの間に満了する場合は、その契約後は更新しないことが明らかな場合は「見込み」に該当しません。

 

介護休業を終了すると同時に退職する場合に介護休業給付金は支払われますか?

いいえ。介護休業と同時に離職する場合は、支給対象になりません。

給付金の支給要件

介護休業給付金の支給要件は以下のとおりです。

 

  • 支給単位期間の初日から末日まで被保険者であること
  • 各支給単位期間において支払われた賃金がある場合は、休業開始日前に受けていた平均賃金と比べて80%未満の賃金であること
  • 各支給単位期間において就労日数が10日以下であること

「支給単位期間」とは、休業開始日から起算して1ヶ月毎の期間になります。
例)4月6日から介護休業を開始し、6月15日に終了した場合。下記の合計額が支払われることになります。

  • 4月6日~4月30日・・・支給単位期間その1
  • 5月1日~5月31日・・・支給単位期間その2
  • 6月1日~6月15日・・・支給単位期間その3

 

給付金の支給対象者

以下の2つを満たす場合に、介護休業開始日から最長3ヶ月間(1回の介護休業期間)に限り支給されます。

 

①家族等の介護をするための介護休業:身体上の負傷・疾病による障害、または精神上の障害により2週間以上に渡って、日常生活上に必要とする歩行・排泄・食事等の常時介護が必要とする状態にある「家族の介護※」であること
※ 家族の介護とは、「配偶者、父母、子、配偶者の父母」また、被保険者が同居し、なおかつ扶養している「祖父母、兄弟、姉妹」が該当します。

 

②被保険者は、事業主に予めその期間の初日と末日の日について申し出を行い、それに従って取得した介護休業であること

 

一度、同一の家族で介護休業給付金を受け取ってしまったら、再度は取得できませんか?

いいえ。同一の家族で介護休業給付金を受け取っても、要介護度が異なって介護休業を取得すれば介護休業給付金の対象になります。ただし、支給されるのは通算で93日が限度になります。

給付金の支給額

介護休業給付金の支給額=休業開始時賃金日額×支給日数×40%で計算します。

 

賃金日額について:賃金日額は、介護休業開始前6ヶ月の賃金を180で除した額になります。
ただし、賃金月額(賃金日額×30)は、426,000円を上限、69,000円を下限とします。(平成27年7月31日まで、毎年8月1日に見直し)

 

申請した分が一括して支給されます。

 

支給期間中に賃金が支払われた場合について

支払期間中に賃金の支払日があり、その賃金によって以下のとおり減額もしくは、不支給となります。
賃金が、賃金日額×支給日数のパーセンテージによって以下のとおりになります。

 

  • 40%以下の場合:賃金月額の40%相当を支給
  • 40%を超えて80%未満の場合:賃金月額の80%相当額と賃金の差額を支給
  • 80%以上の場合:支給なし

 

※ 平成29年1月1日から介護休業給付の給付率の引上げが行われます。現行制度では賃金の40%になっていますが、 67%に引上げられます。

 

給付金の支給対象期間

介護休業期間が3ヶ月を超える場合は、3ヶ月が限度になります。
また、複数回介護休業を取得する場合は、通算で93日が限度になります。
ただし、複数回取得できるのは、新たな要介護状態になった場合に限られます。

 

※ 平成29年1月1日から改正されます。現行制度では原則1回に限り、93日まで取得可能となっていますが、新制度では、対象家族1人につき通算93日まで、3回を上限として、介護休業の分割取得が可能となります。

介護休業給付金の請求手続きについて

請求手続きは、事業主もしくは被保険者が行うことができますが、まずは事業主が、介護休業を開始した日の翌日から起算して10日以内にハローワークへ「雇用保険被保険者休業開始時賃金月額証明書」と「介護休業給付金支給申請書」を提出する必要があります。

 

また同時に被保険者に代わって介護休業給付金の申請もできますので、ハローワークでは、できる限り事業主からの請求を推奨しています。※ 電子申請も可能です。

 

提出書類
  • 雇用保険被保険者休業開始時賃金月額証明書
  • 介護休業給付金支給申請書

 

添付書類
  • 雇用保険被保険者休業開始時賃金月額証明書」の記載内容が確認できる書類(賃金台帳・出勤簿・タイムカードなど)
  • 介護休業の開始日・終了日、介護休業期間中の休業日数の実績が確認できる書類(出勤簿・タイムカードなど)
  • 被保険者が事業主に提出した介護休業申出書
  • 介護対象家族の方の氏名、申請書本人との続柄、性別、生年月日等が確認できる書類(住民票記載事項証明書など)

 

提出期限

介護休業終了日の翌日から起算して2ヶ月を経過する日の属する月の末日までに提出する必要があります。尚、介護休業期間が3ヶ月以上にわたるときは介護休業開始日から3ヶ月経過した日の月末日までに提出する必要があります。

介護休業給付金のまとめ

介護休業給付金は、65歳未満の一般被保険者が家族を介護するために休業を取得したときに支給される給付金です。支給額については、休業開始時賃金日額×支給日数×40%という計算になります。
手続きについては、事業主が、介護休業を開始した日の翌日から起算して10日以内にハローワークへ「雇用保険被保険者休業開始時賃金月額証明書」と「介護休業給付金支給申請書」を提出する必要があります。

 

以上、「介護休業給付金の支給要件や支給額についてのポイントを解説」でした。
次のテーマは、離職票の再発行と手続き。離職証明書との違いなに?です。

 

 

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