このページでは搭乗者傷害保険について特徴や支払われる保険金の種類、人身傷害保険との違いについて解説します。

 

2015/05/30 11:37:30

搭乗者傷害保険とは

自動者の運転者や同乗者が契約の車に搭乗中に自動車事故によって死亡やケガをしたときに支払わる保険です。

 

飲酒運転や改造車を運転しての事故の場合に保険金は支払われません。最近は、人身傷害補償保険が主流になっているため搭乗者傷害保険を販売していない保険会社もあります。

 

搭乗者傷害保険の特徴

搭乗者傷害保険の特徴としてどののようなものがあるのか以下に掲載しています。

 

  • 相手からの賠償金が支払われても差引かれることなく受取ることができる
  • 自分に過失があっても差引かれることはない
  • 他の会社の保険金を受け取っても差し引かれることはない
  • ノーカウント事故扱いとなるため保険金を受け取っても等級ダウンがない

 

搭乗者傷害保険から支払われる保険金の種類

搭乗者傷害保険では以下の保険金が支払われます。

 

死亡保険金

事故発生の日から180日以内に死亡した場合、契約保険金が支払われます。

 

座席ベルト装着者特別保険金

座席ベルトを装着した事故死亡の場合に保険金額の30%を支払う保険金です。死亡保険金の上乗せになります。

 

後遺障害保険金

事故発生の日から180日以内に後遺障害等級表に掲げた等級に該当した場合に第1級の100%から第14等級の4%のいずれかが後遺障害保険金として支払われます。人身傷害補償保険とは違い、年齢や職業、収入などは関係ありません。

 

介護費用保険金

事故の発生の日からその日を含めて 180 日以内に付表1の後遺障害等級表の第1級、第2級、付表2の第1級・第2級・第3級の3号、もしくは4号に該当し、介護が必要と認められる場合に保険金額×50%(共済は70%、60%、55%と分かれている)が介護費用保険金として支払われます。

 

医療(療養)保険金

※ 取扱いがない保険会社もあります。
支払い方法は入院・通院の日数に応じて支払う「部位症状別支払い」と「日数払い」の2つがあります。

 

部位症状別払い

一般的には治療を5日以上受けた場合に症状や部位によって入院や通院日数に関係なく支払われる方式です。
例) 打撲・擦過傷・挫傷・捻挫 5万円、 挫創・切創・挫滅創 15万円
骨折・脱臼 45万円

 

日数払い

部位症状別払いに該当しない場合に支払われます。
入院日数1日につき○円、通院治療日数につき○円という方式で、事故発生の日から180日(共済は200日)の限度があり、金額の支払い限度があります。

 

人身傷害補償保険と搭乗者傷害保険の違い

人身傷害補償保険は実損てん補方式の保険なので、契約保険金額の範囲内で実際にかかった治療費や保険会社所定の計算によりますが、休業損害や慰謝料が過失に関係なく支払われます。

 

一方、搭乗者傷害保険は、実際にかかった治療費とは関係なく定額払(主に部位症状別払い)で支払われます。
また、休業損害や慰謝料という支払い項目はありません。

 

後遺障害や死亡の場合には、年齢や職業、収入などに関係なく契約保険金額の範囲内で支払われますが、人身傷害補償保険に比べ低額になっています。

 

その他の違いとしては、通常の人身傷害補償保険であれば他人の車を運転していて自身がケガをした場合でも保険が使えますが、搭乗者傷害保険は他人の車での事故は保険金を受取ることはできません。そういった点が大きく異なっています。

 

 

搭乗者傷害保険についてのまとめ

搭乗者傷害保険は自動車に搭乗中に死亡やケガをしたときに支払われる定額払いの保険です。
ただし、飲酒運転や改造車での事故については支払われません。

 

支払われる保険金項目としては後遺障害保険金や入院通院の保険金になります。入院通院の保険金については日数払いと部位症状別払いの二つのタイプがあります。
以上、搭乗者傷害保険とはどういう保険なの、人身傷害補償保険との違いは?についての記事でした。

 

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