このページでは対物賠償保険についての概要と支払われないケースについて解説します。

 

2015/05/29 21:35:29

自動車保険の対物賠償について

対物賠償保険(たいぶつばいしょうほけん)は、相手の車など他人の物を壊してしまった場合で損害賠償責任を負ったときに損害を補償する保険です。

 

例えば、相手の車との接触事故により自分の車両が破損し、修理費として100万円の損害を負ったとします。相手に過失がまったく無ければ100万円をこちら側で賠償することになります。
でも相手にも過失がああり、過失割合が相手60%、自分40%とした場合には次のような計算になります。

 

この場合には、100万円×(1-0.4)=60万円が相手の対物賠償から支払われます。相手の車の修理代はこちらの対物賠償を使うことになります。対物賠償はこのように使われます。

 

では、自分の車の修理代金は?
対物賠償は、あくまで他人の物に対しての保険ですから、自分の物に対しては補償がありません。

 

ですから、このケースの場合には、差額の40万円については、自分の過失が40%あるため自己負担となってしまいます。
この40万円を負担してくれるものとして車両保険があります。

対物賠償が支払われないケース

対物賠償は他人の物に対して支払われる保険です。
以下の方は「被保険者」になり、他人とはならないため、その方が所有・使用・管理する物に対しては支払われません。

 

  • 記名被保険者(保険証券に記載されている被保険者)
  • 記名被保険者の配偶者
  • 記名被保険者の配偶者の同居の親族
  • 記名被保険者またはその配偶者の別居の未婚の子
  • 離婚した子は未婚にはなりません。

  • 記名被保険者の承諾を得てご契約のお車を使用または管理中の者(=許諾被保険者)。
  • ただし、自動車取扱業者が業務受託中の場合は除きます。
  • 記名被保険者の使用者。ただし、記名被保険者が契約の車をその使用者
  • の業務に使用している場合に限ります。

 

 

 

また、以下の場合も支払われません。

 

  • 保険契約者、被保険者の故意によって生じた損害
  • 戦争、外国の武力行使、暴動、内乱などによって生じた損害
  • 台風、洪水、高潮、地震、噴火、津波などによって生じた損害
  • 核燃料物質などによって生じた損害

※ 無免許運転、酒酔い運転の場合の事故でも対物賠償保険は支払われます。

 

以上、対物賠償保険について分かりやすく教えてくださいについての記事でした。

 

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