子供が18歳になり自動車の運転免許を取り、車を購入することはよくあることです。当然それに伴い自動車保険を検討することになります。
この場合、親の自動車保険と子供の自動車保険は、別々に掛ければよいのか、他に方法があるのか。家族間で自動車保険の等級引き継ぎができるのか?などについて解説します。
2015/05/30 16:47:30
家族間の等級引き継ぎを知らないで損をしていませんか
自動車保険は、ノンフリート等級という割増や割引制度をとっています。
このランクのことを等級といい、1~20等級まであります。共済においては22等級までのところもあります。
新規で自動車保険に入る場合に、6S等級から始まり、1年間無事故で過ごせば1等級アップし、その後も14年間無事故でやっと最終的な20等級までいきます。
ここまでいきますと保険会社によって違いますが、保険料はおおよそ60%の割引率になります。
6等級の人にとってみればプレミアムものですね。
そこで、もしこの割引率の高い自動車保険を譲ることができるとしたら・・・
といっても、他人に譲ることはできません。もらいたくても、もらえません。でも家族間ならできるのです。
一般的に保険会社の等級引き継ぎ条件としては、次に該当する方になります。
- 配偶者(内縁含む)
- 同居の子供
- 同居の親族
- 配偶者の同居の親族
このようになっていますので、割引率の高い自動車保険のノンフリート等級の譲渡方法としては、「子供が18歳になり運転免許を取って車を買う場合」や「祖父や祖母が高齢となり車の運転もしないので等級を孫に引き継ぐ」などが考えられます。
自動車保険のノンフリート等級の引継ぎを具体例で比較
お父さんの自動車保険は、ノンフリート等級は20等級で、ここで子供が18歳になり免許を取り、車の購入とそれに伴い自動車保険を検討という場合。自動車保険は、その入り方で大きく保険料を変えてしまうことになります。
自動車保険の加入で考えられるパターンは、次のとおりです。
- 親の自動車保険はそのままで子供の自動車保険は新規に加入する
- 親の自動車保険を子供に引き継ぎ。親の車は新規に35歳以上の年齢条件で自動車保険の契約をする
このような2パターンになります。これによりどう違ってくるのか結果をご覧ください。
試算データ
親・54歳・男性・プリウス・車両保険あり・年齢条件は35歳未満不担保
子供19歳・男性・ビッツ・車両保険あり・年齢条件は全年齢補償。某保険会社の自動車保険で試算していただきました。
子供が新規に保険に加入した場合 |
親の等級を引き継いだ場合 |
||||
|
等級 |
保険料 |
|
等級 |
保険料 |
親 |
20等級 |
49,870 |
親 |
6等級 |
113,720 |
子供 |
6等級 |
351,430 |
子供 |
20等級 |
105,940 |
合計 401,300円 |
合計 219,660円 |
※ ここでは、子どもが親の保険を引き継ぎした場合のケースで親の車を6等級で試算していますが、もともとの車の等級が11等級以上や記名被保険者(主に運転される方)が同居であり、その他の適用条件に合致すれば2台目はセカンドカー割引が使えますので7等級から始まります。
以上の試算のように家族の等級引き継ぎを利用するのとしないのとでは、車両保険も入っているため181,640円も保険料に差が出てしまいます。
とても大きいですね。
※ 家族間の等級引き継ぎは、子供でも同居が条件になりますので、車を買って別居する予定がありましたら、別居前に行う必要がありますのでご注意ください。
以上、「子供の自動車保険はどうすればいいの?ノンフリート等級:家族間での等級引き継ぎ(継承)について」でした。