団体信用生命保険の代わりとして生命保険にするとどうなる

フラット35においては団体信用生命保険料は自己負担です。その保険料を減らすため代替手段として生命保険の活用が考えれますが、その場合にどうなるのかについて解説しました
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銀行住宅ローンなら銀行が団体信用生命保険料を負担してくれますので0円です。ところがフラット35では自己負担しなくてはいけません。そこでその代替商品として生命保険が考えれますが、そうすることで保険料はどうなるのか比較してみました。

 

 

2017/09/29 09:47:29

団体信用生命の保険料はいくら?

団体信用生命保険料を節約する方法をお伝えしているページです。結論を見たい方は一番下の項目からお読みください。

 

フラット35での団体信用生命保険料は、正式には機構団新特約料といいます。銀行融資の住宅ローンは、団体信用生命の保険料負担は銀行が負担してくれますから0円です。

 

しかし、フラット35で借入れる場合には、団体信用生命の保険料は自己負担になります。そのため住宅ローンの支払いとは別に保険料負担があることを念頭にいれておく必要があります。

 

では、どのくらい保険料を負担するようになるのかですが、借入金額、借入期間、借入金利等で年間保険料は違ってきますので一概にはいくらとお伝えできません。そこで機構団新特約はシミュレーションできるサイトがありますので後ほどご確認ください。

 

機構団新特約保険料シミュレーションサイト

 

このサイトからシミュレーションはできますが、以下に主な違いを表にまとめていますのでまずはご覧ください。

 

団体信用生命保険料を借入期間と金額で比較してみる

団体信用生命保険料を算出するにあたり、以下の条件としています。
返済は元利均等返済としています。金利については、平成27年1月時点での金融機関の平均的な金利を採用しています。

 

フラット35では、融資率によって金利が違っています。融資率とは、フラット35の借入額÷住宅の建設費または住宅の購入価額という計算式になります。

 

尚、借入期間や金利によって保険料支払い総額が違ってくるといううのは元金の減り具合が違うためです。

 

借入額3000万円 融資率9割以下・金利1.47% 融資率9割超・金利1.91%
借入期間 1年目保険料 支払い総額 1年目保険料 支払い総額
21年 107,300円 1,212,700円 107,300円 1,228,800円
22年 107,300円 1,272,900円 107,300円 1,290,600円
23年 107,300円 1,333,600円 107,300円 1,352,800円
24年 107,300円 1,394,300円 107,300円 1,415,400円
25年 107,300円 1,455,400円 107,300円 1,478,200円
26年 107,300円 1,516,500円 107,300円 1,541,500円
27年 107,300円 1,578,200円 107,300円 1,605,500円
28年 107,300円 1,640,200円 107,300円 1,668,900円
29年 107,300円 1,702,600円 107,300円 1,733,100円
30年 107,300円 1,764,600円 107,300円 1,797,800円
31年 107,300円 1,827,000円 107,300円 1,862,600円
32年 107,300円 1,889,500円 107,300円 1,927,800円
33年 107,300円 1,952,900円 107,300円 1,993,500円
34年 107,300円 2,015,900円 107,300円 2,059,300円
35年 107,300円 2,079,800円 107,300円 2,125,700円
         
借入額2800万円 融資率9割以下・金利1.47% 融資率9割超・金利1.91%
借入期間 1年目保険料 支払い総額 1年目保険料 支払い総額
21年 100,200円 1,131,800円 100,200円 1,147,000円
22年 100,200円 1,188,000円 100,200円 1,204,700円
23年 100,200円 1,244,600円 100,200円 1,262,400円
24年 100,200円 1,301,300円 100,200円 1,321,100円
25年 100,200円 1,358,400円 100,200円 1,379,900円
26年 100,200円 1,415,500円 100,200円 1,439,000円
27年 100,200円 1,472,900円 100,200円 1,498,300円
28年 100,200円 1,530,700円 100,200円 1,557,800円
29年 100,200円 1,588,500円 100,200円 1,618,000円
30年 100,200円 1,646,800円 100,200円 1,678,100円
31年 100,200円 1,705,200円 100,200円 1,738,300円
32年 100,200円 1,763,800円 100,200円 1,799,600円
33年 100,200円 1,823,000円 100,200円 1,860,400円
34年 100,200円 1,881,900円 100,200円 1,922,200円
35年 100,200円 1,941,400円 100,200円 1,983,900円

表をご覧いただければおわかりになると思いますが、借入額が200万円違うと1年目の団体信用生命保険料は年間7,100円違います。

 

借入額2500万円であれば初年度年間保険料は89,500円ですから初年度については17,800円節約することができます。

 

当然ですが、団体信用生命保険料を節約するには以下のようになるべく借入金額を少なく、返済期間もなるべく短くするのが節約の第一歩です。

 

  • 融資率を9割以下に抑える
  • 頭金をなるべく用意して借入金額を少なくする
  • 返済期間をなるべく短くする

 

フラット35で借入れるときには、団体信用生命保険は任意加入となります。そのため団体信用生命保険を利用しないで生命保険で代替えすることもできます。このときの保険料はどういう違いがあるのか調べてみました。

団体信用生命保険と生命保険を比較

生命保険にも支払い保険料は毎年同じだが、保険金が減っていく収入保障保険や逓減定期保険があります。

 

こちらも掛け捨て型の定期保険ですが団体信用生命保険の代わりにもなります。
ただし、団信保険は住宅ローンの借入額にピッタリと同じ保障額になっていますが、収入保障保険ではピッタリというわけにはいきません。では保険料がどのくらい違うのか調べてみました。

 

※収入保障保険とは、死亡や重度障害に該当した場合に毎月保険金が受取れる保険です。また選択肢として一時金で受取ることも可能です。

 

比較のための収入保障の試算条件は、35歳男性で保険期間30年、保険金額は毎月11万円(一時金で受取ることもできる)としています。

 

この場合の死亡保険金額は、契約時の保険金額は一時金で受け取る場合は3078万円です。それ以降年数を負うごとに以下のように減っていきます。

 

保険金は一時金で受取った場合の金額です。(保険会社によって異なります)

 

単位:万円

 

  A生命の収入保障保険 金利1.47%の場合
年数 保険金額 住宅ローン残高
契約時 3,078 3000
1年目 3001 2919
2年目 2922 2838
3年目 2841 2755
4年目 2759 2672
5年目 2675 2587
6年目 2590 2500
7年目 2503 2413
8年目 2415 2324
9年目 2325 2234
10年目 2233 2142
11年目 2140 2049
12年目 2045 1955
13年目 1948 1860
14年目 1850 1763
15年目 1749 1664
16年目 1647 1564
17年目 1543 1463
18年目 1437 1360
19年目 1329 1255
20年目 1219 1149
21年目 1106 1042
22年目 992 933
23年目 876 822
24年目 758 710
25年目 637 596
26年目 514 480
27年目 389 362
28年目 262 243
29年目 262 122
30年目 262 0

結論としては、収入保障保険の年間保険料は57,024円で保険料総額:1,710,720円になります。
一方の団体信用生命保険では、金利1.47%で借り入れた方は、総額が1,764,600円ですから収入保障保険のほうが5万円ほど節約できることになります。

さらに団体信用生命保険料を節約する方法

さらに団体信用生命保険料を節約するための方法として、保険会社の収入保障保険でもタバコを吸わない健康の方向けの取扱いがある保険会社もありますので調べてみました。

 

条件は上記と同じです。
年間保険料は52,954円で、総支払額は約158万円です。団体信用生命保険料と比較しますと約18万円ほど節約することが可能です。

 

ただしこちらの収入保障保険のケースは、タバコを1年以上喫煙歴が無い、また健康診断上で健康に問題がないなどの条件があります。

 

結論としては、収入保障保険を利用する場合は、契約年齢で保険料も変わってきます。また団体信用生命保険よりも告知条項に記載する項目が多くなるため加入診査は厳しくなるという点があります。
そうであっても非喫煙型に加入できないとなるとそれほど大きな節約はできません。

 

団体信用生命保険に加入するときの節約は以下の3つがポイントになります。

  • 融資率を9割以下に抑える
  • 頭金をなるべく用意して借入金額を少なくする
  • 返済期間をなるべく短くする

 

以上、団体信用生命保険料を節約する方法を伝授でした。

 

団体信用生命保険の加入条件とはなに?告知書とは?

 

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