住宅ローンを借入れるときに夫の収入だけでは返済負担率がおさまらず配偶者の収入を入れしないと借入れできない場合があります。いわゆる「収入合算」です。

 

一般的には、収入合算=連帯保証人となりますが、問題は厄介なことに離婚したあとでも連帯保証人から外れることがないことです。そこで、どうしたら連帯保証人から外れるのかについてご紹介します。

 

2017/09/30 22:32:30

収入合算は離婚するときにデメリットとなるので注意する必要がある

夫婦が住宅ローンを収入合算で借入れすると主債務者は夫になります。妻は、連帯保証人になるのが一般的です。

 

この場合において、離婚したときにどうなるのかですが、冒頭でも述べた通り、その後も連帯保証人のまま変わりません。離婚して妻が家を出たとしても連帯保証人のまま変わらないのです。

 

これが収入合算のデメリットです。

 

もちろん連帯保証人になっていても夫が同じように住宅ローンを返済していれば問題ありません。ところが、何らかの事情で夫が返済できなくなったときに妻のもとに銀行から督促状が届きます。

 

「なんで?なんで?どうして・・・」とパニック状態。

 

すでに離婚しているから、連帯保証人ではないと思っていたり、まったく連帯保証人になっていることを忘れているからです。

 

そのためにこのような状態を招かないためにも離婚前に連帯保証人から外しておくことが大事です。

連帯保証人をはずすための4つの方法

先ほども述べたように連帯保証人からはずれなくても、主債務者が滞りなく返済を続けてくれれば特に問題はありません。

 

ですが、離婚後に元夫の行動がどう変わるの予想がつきませんから、できればリスクを残しておきたくないと考えるのが普通です。では、どうすれば連帯保証人をはずせるのでしょうか。

 

連帯保証人をはずす4つの方法

方法としては、4つあります。

 

  1. 全額返済
  2. 借り換え
  3. マイホームの売却
  4. 担保の提供

 

付け加えるならば「連帯保証人を変更する」ことでもはずせますので5つになります。
しかし、実際には同等の収入を得ている連帯保証人を見つけなければなりません。また、金融機関に認めてもらう必要がありますから、こちらついては取り上げていません。

 

全額返済

まず、ひとつ目は、住宅ローンの全額返済です。
これで完済となりますから保証人ははずれます。そうはいっても、完済できる人は少ないでしょうから2番目の方法をご紹介します。

 

住宅ローンの借り換え

2番目は、離婚前に住宅ローンの借り換えを行う。
他の金融機関において夫単独名義で借り換えができれば、妻の連帯保証人は不要です。
借り入れから順調に返済し年数が経過している、また繰上げ返済でもしていれば単独名義でも借り換えできる可能性はあります。

 

問題は、収入合算で借入れているとなると、単独名義でのフルローン状態以上の状況なわけです。
借り入れ時からの年数が浅く繰上げ返済もしてしていないためローンがだいぶ残っている。また、夫の収入状況も変わっていないとなると単独では借り換えがほぼ難しいことです。

 

この問題を解決する方法としては、連帯保証人をはずすことを優先させるならば、とにかく預貯金や終身保険、学資保険などの解約返戻金があるのならば解約して繰上げ返済に回す。それでも借り換えができないならば、離婚を先延ばししてでも、住宅ローンの繰り上げ返済に注力するしかありません。

 

住宅の売却

3番目は、住宅の売却です。
売却額が住宅ローンを上回っている=アンダーローンなら問題ありません。売却してローンは完済となりさらに売却益が残るからです。

 

ところが、売却額が住宅ローンを下回っている=オーバーローンともなると売却ができません。金融機関は不足分を一括返済するならば認めるでしょうが、大金になるはずですから、難しいケースの方が多いかと思います。

 

担保に入れる

4番目は、住宅ローンと同等の資産を担保に入れる。
住宅ローン残債額と同等の資産があれば、それを担保として差し入れれば金融機関も連帯保証人をはずしてくれます。

 

しかし、本人たちに資産がないのが一般的ですので、夫(主債務者)の親などの資産が考えられます。ですが、義理の親が離婚する嫁さんの連帯保証人外しのために担保提供などしないでしょうから難しいケースかとは思います。

 

 

以上、4つの方法についてご紹介しました。この中で借り換えによって連帯保証人を外す方法が一番手軽ではありますが、借り換えができないとどうしようもありません。

 

それなので、借り換えのために、住宅ローンの滞納のみならず、クレジットカード返済を滞納しない、キャッシングしないなどに注意し、繰り上げ返済を優先事項として用意周到な準備が必要です。
こちらの関連として、住宅ローンについては信用情報が大事もお読みください。

 

 

まとめ

収入合算で住宅ローンを借り入れ、完済する前に離婚するケースは多いと思います。
収入合算は夫が主債務者であれば、妻が連帯保証人になっているのが一般的です。

 

離婚後に元夫が滞りなく返済してくれていれば問題ありませんが、数か月も滞納するとなると妻のもとに督促状が送られてきます。

 

どうして離婚したのにわたしに督促状が届くの?なんて驚くことが多いのです。
その理由は、離婚したからといっても連帯保証人からはずれないからです。

 

そこで、離婚前には連帯保証人からはずしておくことがとても重要です。
方法としては主に4つあります。

 

  1. 全額返済
  2. 借り換え
  3. マイホームの売却
  4. 担保の提供

 

以上、「離婚しても住宅ローンの連帯保証人ははずれないの?はずすための4つの方法とは」でした。