平成28年7月末に長期金利がさらに低下したことを受けて、8月からのフラット35の金利が過去最低の水準を更新しました。これにより返済期間:21年以上35年以下、融資率9割以下では、年0.9%となりました。年0.9%の金利は、「取扱金融機関の提供する最も多い金利」ですからフラット35といっても一律の金利が提供されているわけではありません。

 

金融機関によってはさらに低い金利もあります。そこで、これよりも低い金利を提供している住信SBIネット銀行と楽天銀行の金利情報、また両者で手数料などがどう違っているのか、フラット35についてあまりご存知ない方が理解できるように解説します。(2016年8月1日時点)

 

2016/08/02 11:01:02

フラット35の金利はどうなっているの?

まずフラット35の金利についての基本的なことの確認です。
フラット35の金利は、「返済期間21年以上35年以下」と「返済期間20年以下」では違っています。また、さらにそれぞれが融資率9割以下と9割超でも金利が違っています。下の表をご覧ください。

 

フラット35の金利の注意点

  • 借入で適用される金利は、借入月の融資基準金利が適用されるので申込時の金利ではありません。
  • 金利は毎月見直しされます。

 

 

以下表は、平成28年8月の金利水準です。

返済期間

融資率

 

9割以下

9割超

21年以上35年以下

年0.900%~年1.570%

年1.340%~年2.010%

20年以下

年0.830%~年1.500%

年1.270%~年1.940%


上記の表からもわかるように金利には、かなり幅があります。ですからどこの金融機関からフラット35を借りいれるのかで総返済額は大きく違ってきてしまいます。

住信SBIネット銀行と楽天銀行の8月の金利情報

住信SBIネット銀行と楽天銀行の8月の新規借り入れ・借換の金利を表にまとめてみました。結果、どちらも金利に差はありませんでした。

 

 

借入額の占める割合が9割以下

借入額の占める割合が9割超

 

楽天銀行

住信SBIネット銀行

楽天銀行

住信SBIネット銀行

15年以上20年以下

 年0.83%

年0.83%

 年1.27%

年1.27%

21年以上35年以下

 年0.9%

年0.9%

 年1.34%

年1.34%


このように金利は同じですが、次に事務手数料を比較してみました。

 

 

住信SBIネット銀行と楽天銀行の手数料は違うのか

住信SBIネット銀行と楽天銀行の融資事務手数料はどうなっているのか比較してみました。
※ 下記は消費税込みの率で表記しています。融資事務手数料は借入額にそれぞれの率を掛けたものになります。2000万円の新規借入ならば、2000万円×1.08%=216,000円(税込み)が事務手数料になります。

 

 

楽天銀行

住信SBIネット銀行

新規借り入れ

1.08%

1.08%

借り換え

0.756%

1.08%

※いずれの事務手数料も最低は、108,000円です。

 

現時点でフラット35へ借り換えするならば金利は両行とも同じなので事務手数料が安い楽天銀行のほうがおすすめになります。0.756%の事務手数料はフラット35取扱金融機関の中で比較しても最低水準になっています。

 

返済口座を他銀行にした場合は事務手数料が違ってくる

上記の事務手数料は、それぞれの銀行の口座を返済口座にした場合のものです。この返済口座を他銀行にすると事務手数料は違ってきます。

 

楽天銀行の場合

楽天銀行以外を住宅ローンの返済口座に指定した融資事務手数料は借入額×1.404%(税込)となります。ただし、最低融資事務手数料は108,000円(税込)です。

 

住信SBIネット銀行の場合

住信SBIネット銀行以外を住宅ローンの返済口座に指定した場合には、借入額×1.5%+消費税となります。ただし、最低融資事務手数料は100,000円に消費税額を加算した金額です。

 

フラット35の金利&事務手数料だけで安心してはいけない

金利も安く、事務手数料も業界最低水準だからといって安心してはいけません。
この他に火災保険も検討する必要があります。火災保険も保険会社や契約の仕方によっては数十万円も違ってきてしまうからです。

 

火災保険のことについては、火災保険の選び方。この7つのチェックで安く入ろうをご覧ください。

フラット35の団体信用生命保険はどうなっているの?

フラット35の団体信用生命保険は、機構団体信用生命特約制度といいます。加入については任意です。ですから加入する場合には、ご自分で保険料を負担することになります。この点、銀行住宅ローンにおいては無料ですから大きく違ってきます。

 

フラット35の機構団信の保険料は、返済方法、返済期間、借入金額、段階金利のある・なし、借入金利で違ってきます。

 

事例として、以下の条件で試算してみました。

 

機構団信保険料事例1
  • 元利均等
  • 返済期間:30年
  • 借入金額:2000万円
  • 借入金利:年0.9%

機構団信特約保険料
上記の特約料総支払額のめやすは 1,147,300 円です。

 

今度は返済期間の条件を変えてみます。

 

機構団信保険料事例2
  • 元利均等
  • 返済期間:35年
  • 借入金額:2000万円
  • 借入金利:年0.9%

 

機構団信特約保険料2
特約料総支払額のめやすは 1,346,800円になりました。事例1と比べると21万円ほど増えました。

 

さらに上記条件で金利のみを替えてみます。借入額の占める割合が9割超となる場合には楽天、住信SBIネット銀行とも借入金利が年1.34%です。この場合はどうなるでしょうか。

 

機構団信保険料事例3
  • 元利均等
  • 返済期間:35年
  • 借入金額:2000万円
  • 借入金利:年1.34%

 

この場合には、特約料総支払額のめやすは1,377,500円になりました。

 

機構団信特約保険料3

 

金利が0.9%と1.34%ですと特約料総支払額は約3万円の違いですからさほど大きな差にはなりません。それでは、借入額が多くなると保険料はどうなるでしょうか。

 

上記の条件で、借入金額のみ300万円増やし2300万円で試算してみました。

 

機構団信保険料事例4
  • 元利均等
  • 返済期間:35年
  • 借入金額:2300万円
  • 借入金利:年1.34%

 

特約料総支払額のめやすは1,584,200円ですから事例3と比較しますと約21万円ほど増加しています。
機構団信特約保険料4

 

機構団信にも三大疾病保障が付加できる

上記では、団体信用生命の保険料のみで計算しましたが、これに三大疾病保障も付加することができます。

 

事例1の特約料総支払額のめやすは 1,147,300円でしたが、三大疾病保障をつけると特約料総支払額のめやすは1,752,700円になりました。この差は、約60万円ありますが、30年でこの差なので、1年あたり約2万円になります。月額にすると1,666円ほどになりますので保険会社の三大疾病保険に加入するよりもだいぶ安くは入れます。

 

三大疾病をつけた機構団信特約保険料

まとめ

フラット35は下記のように借入金利は金融機関によって違っています。
21年以上35年以下:年0.900%~年1.570%

 

そのため金利の安い金融機関を選択することが大事です。それと金利だけでなく事務手数料なども金融機関よって違うので、この点も含めて検討する必要があります。

 

フラット35の団体信用生命保険は、任意加入です。そのため保険料は自己負担になります。
機構団信の保険料は、返済方法、返済期間、借入金額、段階金利のある・なし、借入金利で違ってきます。保険料を安くするためには、返済期間は短く、借入金額はなるべく少なくとなりますが、返済が滞ってしまっては元も子もありませんから無理のないようにすることが大切です。

 

以上、「「初心者のためのフラット35」住信SBIネット銀行と楽天銀行の比較」でした。