火災保険の選び方で大事な8つのポイントとは?

新築マンションや一戸建てを購入される方の多くは、金融機関から住宅ローンの借入をします。その際に住宅ローンだけではなく、火災保険についても提案されることがあります。
しかしながら、住宅ローンと火災保険はセットではないため、どこで契約しても問題ありません。というよりも他の火災保険で契約したほうが安くて内容に満足がいく場合もあります。
そこで、このページでは、そのような方のために火災保険の選び方についてご紹介していますのでご覧ください。

 

火災保険選びにあたって知っておきたい用語

火災保険選びにあたり保険会社のホームページを見てみると聞きなれない用語がたくさん出てきます。そこでまずは、主だった用語について取り上げてみました。

 

用語

説明

再調達価額 同等のものを再築・再購入するのに必要な金額をいいます。
時価額 使用期間や経過年数などに応じた消耗分を差し引いた金額をいいます。
価額協定保険特約 建物復旧の有無にかかわらず、契約した金額を限度として損害額の全額を支払う特約をいいます。
費用保険金 損害保険金とは別に支払う保険金をいいます。緊急時仮住まい費用や残存物取り片付け費用など。
失火責任法 失火の責任に関する法律により失火元に重過失がある場合を除いて賠償請求はできない法律です。つまり、隣家からのもらい火事でも重過失がある場合を除いては相手に損害賠償はできないということです。
明記物件 貴金属や宝石、書画、骨董(こっとう)、彫刻物その他の美術品で、1個または1組の価額が保険会社指定の金額を超えるものをいいます。
建物の全損 建物の主要構造部の損害の額が、その建物の時価の50%以上になった場合。または床面積の焼失等が、その建物の延床面積の70%以上になった場合をいいます。
建物の半損 建物の主要構造部の損害の額が、その建物の時価の20%以上50%未満になった場合。または床面積の焼失等が、その建物の延床面積の%以上50%未満になった場合をいいます。
建物の一部損 建物の主要構造部の損害の額が、その建物の時価の3%以上20%未満になった場合をいいます。

 

次からが、火災保険の選び方について8つのポイントになります。

 

火災保険の選び方その1、補償範囲

戸建てや分譲マンションの火災保険を選ぶにあたり、どこまで補償してもらうのか補償範囲を考える必要があります。補償といっても火災や落雷だけでなく、水災や建物外部からの物体の落下・飛来・衝突・倒壊等の範囲があるからです。

 

当然、補償範囲が狭ければそれに見合って保険料も安くなりますが、いざ、災害が起こり補償されなかったのでは、なんのための火災保険だったのかとなってしまいます。ですから、まずは、この補償についてしっかりと考える必要があります。

 

補償プラン

保険会社によって名称等は異なっていますが、あらかじめいくつかの補償プランが用意されています。

  • ○:補償されます
  • △:補償を外すことができます
  • ×:補償されません

 

東京海上日動の補償プラン

補償内容

おすすめ補償タイプ

充実タイプ

スタンダードタイプ

マンション向けタイプ

①火災
②落雷
③破裂・爆発

④風災・雹(ひょう)災・雪災

⑤水災

⑥盗難
⑦水濡(ぬ)れ
⑧建物の外部からの物体の衝突
⑨労働争議等に伴う破壊行為 等

⑩上記以外の偶然な事故による破損等

 

朝日火災の補償プラン

プラン

ワイド

べーシック

エコノミ-

フリー

①火災
②落雷
③破裂・爆発

④風災・雹(ひょう)災・雪災

⑤水災

⑥建物外部からの物体の落下・飛来・衝突・倒壊等

⑦給排水設備・他人の戸室で生じた事故による水濡れ

⑧騒擾(じょう)、集団行動、労働争議に伴う暴力・破壊行為

 

⑨盗難による窃取・損傷・汚損

⑩ 不測かつ突発的な事故(破損・汚損)

東京海上と朝日火災の違いですが、東京海上ではマンション向け以外では水災補償は外すことができませんが、朝日火災では外すことができます。
水災補償の保険料は高いので外すことでかなり安くなりますが、以下の注意が必要です。

 

プラン選びでの注意事項

火災保険の保険料の安い順からいけば、朝日火災では、エコノミープラン ⇒ ベーシックプラン ⇒ ワイドプランになります。

 

しかしながら、水災補償がないと、台風や暴風雨、集中豪雨などで洪水や落石などの水災によって建物が被害を受けても保険金は支払われません。

 

ですから、ご自分の住まいが、低地にあるのか、裏に山やがけをしょっているのか等をハザードマップ等で確認して選ぶ必要があります。

その2、火災保険の見積もりについて

火災保険を選ぶにあたり、どこの保険会社の保険料が安いのか等を調べるには見積もりをとる必要があります。

 

見積もりは、ネットからオンラインでできる会社とできない会社があります。オンラインで調べることができる会社は以下のとおりです。

 

オンラインで見積もりができない会社は保険会社、または代理店に問い合わせる、もしくは、ネットから一括見積りの請求をすることになります。

 

いずれにしても見積もりを取るには、延べ床面積や専有面積、建物の構造等必要な情報があります。詳しくは火災保険の見積もりに必要な情報には何があるをご覧ください。

 

火災保険の見積もりがオンラインでできる会社

各リンクは公式サイト火災保険のページにつながります。

 

  1. 朝日火災
  2. セゾン火災
  3. セコム損保の火災保険
  4. 損保ジャパン日本興亜
  5. 日新火災
  6. ジェイアイ損害保険

 

複数社の火災保険を一括見積もり

一括で見積もりが請求できるサイト

 

  1. 火災保険比較サイト
  2. 火災保険の複数社以上で見積もり

 

見積もりについては、こちらの火災保険の見積もりをして実際に保険料を算出してみた結果火災保険の見積もりに必要な情報には何があるの機記事もあります。

その3、地震保険はどうする?

火災保険選びにあたり、検討するものに地震保険があります。火災保険だけでは、地震が原因で建物が壊れたり、噴火、津波の被害によるものは補償されないからです。また地震による火災も補償されません。たとえば、地震で隣家が倒壊した後に火事が起き、延焼により自分の家も燃えたという場合などは火災保険からは支払われません。

 

そこで、地震保険はどうしたらいいのかについて考える必要があります。しかしながら地震保険は建物を復旧するための保険ではなく、地震等による被災者の生活の安定に寄与することを目的としていますので火災保険金額の30~50%の範囲となっている点に注意が必要です。

 

例えば、2,000万円の火災保険に加入したならば、地震保険は600万円から1,000万円の範囲で加入できます。家財保険に1,000万円加入したならば、家財に対する地震補償として300万円~500万円の範囲で加入できます。

 

分譲マンションについては、管理組合が共有部分に火災保険に加入し、地震保険にも加入する場合がありますので、所有者は専有部分に火災保険や地震保険、あるいは家財保険、家財に地震保険をかけることになります。

 

地震保険の特長

  • 地震保険は火災保険の契約がないと加入できません。また、火災保険と同じ会社で加入することになります。
  • 通常は、火災保険の保険金額の半分が地震保険の上限になります。ただし、建物は5,000万円、家財は1,000万円が限度です。
  • 建物のある所在地によって保険料が違う
  • 建物の構造により保険料は違う
  • 耐震建築物等は割引があります

 

地震保険は建物のある所在地によって保険料は違う

地震保険は建物のある所在地によって保険料は違っていますが、どこの保険会社で契約しても保険料に変わりはありません。
下記表は建物に1000万円の地震保険を契約した場合の保険料ですが、平成28年12月31日までを保険始期とする概算保険料です。なお平成29年1月1日以降を保険始期とする地震保険の保険料は改定されます。

 

所在地

鉄筋コンクリート造、石造、鉄骨モルタル塗等

木造モルタル塗等

北海道

8,400円

16,500円

青森県

8,400円

16,500円

岩手県

6,500円

10,600円

宮城県

8,400円

16,500円

秋田県

6,500円

10,600円

山形県

6,500円

10,600円

福島県

6,500

10,600円

茨城県

11,800

24,400円

栃木県

6,500

10,600円

群馬県

6,500

10,600円

埼玉県

13,600

24,400円

千葉県

20,200円

32,600円

東京都

20,200円

32,600円

神奈川県

20,200円

32,600円

新潟県

8,400円

16,500円

富山県

6,500円

10,600円

石川県

6,500円

10,600円

福井県

6,500円

10,600円

山梨県

8,400円

16,500円

長野県

6,500円

10,600円

岐阜県

8,400円

16,500円

静岡県

20,200

32,600円

愛知県

20,200円

32,600円

三重県

20,200円

32,600円

滋賀県

6,500円

10,600円

京都府

8,400円

16,500円

大阪府

13,600円

24,400円

兵庫県

8,400円

16,500円

奈良県

8,400円

16,500円

和歌山県

20,200円

32,600円

鳥取県

6,500円

10,600円

島根県

6,500円

10,600円

岡山県

6,500円

10,600円

広島県

6,500円

10,600円

山口県

6,500円

10,600円

徳島県

11,800円

27,900円

香川県

8,400円

16,500円

愛媛県

11,800円

27,900円

高知県

11,800円

27,900円

福岡県

6,500円

10,600円

佐賀県

6,500円

10,600円

長崎県

6,500円

10,600円

熊本県

6,500円

10,600円

大分県

8,400円

16,500円

宮崎県

8,400円

16,500円

鹿児島県

6,500円

10,600円

沖縄県

8,400円

16,500円

※ 耐震等級を有している建物や免震建築物等は、確認資料を提出することで割引が適用になります。

その4、家財保険はどうする?

火災保険選びで知っておかなければいけないひとつに「火災保険は建物の火災や落雷、破裂・爆発等について補償されている」という点です。つまり、家の中にある家財道具の損害については補償されていないのです。

 

家財道具とは、家の中にあるテレビやパソコン、洋服タンス、冷蔵庫、洗濯機、洋服、アクセサリーなどです。これらが燃えただけでは火災保険からの支払いはありません。

 

建物自体はたいした被害がなくても家財の被害が大きかったということもあります。
そこで、このような場合に備えて家財保険があります。

 

火災保険+家財保険で契約すれば申し分ないですが、火災保険に加えて家財保険も掛けるとなると保険料負担も増えますからこの点も含めて検討する必要があります。

 

家財保険についてはこちらの家財保険って必要?保険料はいくらくらいなの?家財保険でノートパソコンやテレビの落雷故障は補償されるの?火災保険だけでは家財の補償はされないの?もご覧ください。

その5、保険期間と払込方法はどうする?

火災保険の保険期間は、基本は1年間で、その後は自動更新となっています。
ただし、1年間ではなく、もっと長く契約をすることもできますし、払込方法も年払いだけでなく、一括払いもできます。

 

たとえば、保険期間を10年とし、払込方法を一括払いにするなどです。以前は35年一括払いなどができましたが、低金利の影響で取り扱いがなくなっています。それでも、保険期間を長くして一括払いにすることで保険料が割引になりますから1年更新よりもお得にはなります。

 

しかしながら、割引率は各保険会社によって違っています。そのため、年払いではA社が安いとしても10年払いとなるとB社のほうが安くなることもあります。以下の事例をご覧ください。

 

例)東京都の分譲マンションで火災保険金2,000万円
東京海上日動:保険期間1年の保険料13,140円、10年一括払い102,260円
朝日火災:保険期間1年の保険料13,00円、10年一括払い106,600円

 

このように長期の保険期間を選ばれる方はこの点も含めて検討する必要があります。

その6、自動セットの補償を比較

火災保険には、損害保険金以外にも、自動でセットされ様々な費用を支払うものがあります。
たとえば、残存物取片づけ費用です。
火災事故が起き、その後、新たに建物を建築する場合には、燃えた建物等の残存物を片づける必要があります。これにも費用はかかります。

 

この費用を支払てっくれるのが残存物取片づけ費用です。もしもいくつか比較して同じ保険料水準であるならば、これらの費用も支払われるのか確認してみる必要があります。

その7、免責金額はどうする

火災保険の契約は、保険会社によっては基本補償や風災リスク等に免責金額をつけることができます。

 

この免責をつけることで保険料を抑えることができます。

 

例:セコム損保の火災保険、建物補償額1,300万円、1年契約の場合

 

  • 免責なし:年払い8,770円
  • 風災・雹(ひょう)災・雪災にだけ免責金額「10万円」:年払い7,570円

 

※ 免責をつけることで、損害額(修理費)-免責金額(自己負担額)=支払われる保険金となります。

 

その8、割引制度を含めて検討する

火災保険の簡易な見積もりだけでは、実際の保険料はわかりません。なぜかといいますと、火災保険には割引制度があるのが一般的ですが、簡易見積もりでは割引を適用していない場合があるからです。そして、割引制度は保険会社によって違っています。

 

たとえば、セコム火災保険には「ホームセキュリティ割引」、「オール電化住宅割引」や「建物築浅割引」があります。その中の建物築浅割引ですが、セコムでは建物の築年数が10年以内なら割引が受けられますが、損保ジャパン日本興亜の「新築割引」は、建物の新築年月から11ヵ月後の月末までの建物となっています。

 

また、東京海上日動にも「築浅割引」がありますが、こちらは、セコムとほぼ同じで築年数が10年未満である場合には適用されます。朝日火災やセゾン火災保険には、このような割引制度はありません。

 

以上のように保険会社によって割引制度が違っていることと、似た名称であっても内容は違っていることを知っておきましょう。

まとめ

【その1、補償範囲】
火災保険を選ぶにあたり、どこまで補償してもらうのか補償範囲を考える必要があります。
補償といっても火災や落雷だけでなく、水災や建物外部からの物体の落下・飛来・衝突・倒壊等もあるからです。

 

【その2、見積もりについて】
見積もりは、ネットからオンラインでできる会社とできない会社があります。オンラインで見積もりができない会社は保険会社、または代理店に問い合わせる、あるいはネットから一括見積りの請求をすることになります。

 

【その3、地震保険はどうする?】
火災保険だけでは、地震が原因で建物が壊れたり、噴火、津波の被害によるものは補償されません。また地震による火災も補償されません。そこで、地震保険はどうしたらいいのか考える必要があります。

 

【その4、家財はどうする?】
火災保険は建物の火災や落雷、破裂・爆発等の補償です。そのため、家財道具の損害については補償されていません。そのため家財保険があります。

 

【その5、保険期間はどうする?】
保険期間を長くして一括払いにすると保険料が割引になりますからかお得になります。

 

【その6、自動セットの補償を比較】
火災保険には、損害保険金以外にも、自動でセットされ様々な費用を支払うものがあります。これらの比較も大切です。

 

【その7、免責金額はどうする 】
火災保険の契約は、保険会社によっては基本補償や風災リスク等に免責金額をつけることができます。この免責をつけることで保険料を抑えることができます。

 

その8、割引制度を含めて検討する
火災保険には割引制度があるのが一般的ですが、簡易見積もりでは割引を適用していない場合があるので、割引制度を含めて検討する必要があります。

 

以上、「火災保険の選び方。戸建てやマンションも8つのポイントが大事」でした。

 

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