2015/06/02 19:42:02

このページでは、母子家庭(シングルマザー)の生命保険について考察しています。

 

加入する必要がある?それとも必要ないのでしょうか。
あるとすればどういう保険種類を選択したらいいのかなどについて解説します。

母子家庭(シングルマザー)と生命保険について

母子家庭(シングルマザー)というジャンルの特別な保険料の生命保険が販売されていればいいですが、残念ながらそういった保険は販売されていません。

 

一般的な女性が加入する保険を選択することになります。
生命保険のことがあまり詳しくない方は次の記事もあわせてご覧ください。
生命保険とはどのような保険なの?

 

でも、その前にそもそも加入する必要があるのかどうか考えてみたいと思います。以下をご覧ください。

 

生命保険に加入する必要はあるの

この項目は母子家庭(シングルマザー)も生命保険に加入する必要があるのかどうか解説しています。
親が一番心配することは、「自分が万が一死んでしまったら子どもは・・・」ということではないでしょうか。

 

もしそうなってしまったら、子どもの養育は、父親がいて可能であれば親権を移して父親に育ててもらう、親や兄弟、他人と養子縁組をして育ててもらう、ただし、養育してくれる人がいても無理だとか、そういう人は誰もいないとかいう場合には、児童養護施設で養育をしてもらうということが考えられます。

 

いずれにしても、誰かに負担なく育てていただく場合には、やはり金銭面でのことが重要なウエートを占めることにはなってきます。

 

金銭面においては、生命保険に加入していない場合でも、公的に支給されるものとしては、母親が国民年金、あるいは厚生年金に加入している場合は子どもに遺族年金が支給されることにはなります。

 

そこで、次は遺族年金について詳しく解説しています。

死亡後の遺族年金について

この項目では、母が死亡した後に子が受取れる遺族年金について説明しています。
状況としては、離婚後のシングルマザーと幼い子ども1人。母親はフルタイムで働いていて厚生年金に加入しています。

 

このケースで母親が亡くなってしまったら、子どもに遺族年金(遺族厚生年金と遺族基礎年金)が支給されます。

 

 

国民年金に加入している方が亡くなって18歳未満の子がいる場合は遺族基礎年金が受け取れます。厚生年金に加入している方が亡くなって18歳未満の子が入る場合は、国民年金も加入していますので、遺族基礎年金と遺族厚生年金の両方を受け取ることができます。

ただし、お金があっても幼子が一人で暮らしていけるわけがありませんので、どなたか大人に育てていただくことになります。そうなると遺族年金はケースバイケースにより受給できる、できないということがおこってきます。

 

以下のケースをご覧ください。

 

祖父母と養子縁組をして育ててもらう場合

子が亡くなった母親の親、子どもからみれば祖父母ですが、その祖父母と養子縁組をして育ててもらう場合は、遺族厚生年金は支給されますが、遺族基礎年金は支給停止になってしまいます。

 

理由としては、遺族基礎年金の支給停止要件に「子が受給権を取得したときに生計を同じくする父又は母があるときは、その間、支給を停止する」という要件があるからです。

 

遺族基礎年金が停止になる金額は次のとおりです。

 

子のみに支給される年金額

  • 1人のとき 792,100円
  • 2人のとき 1,020,000円
  • 3人以上は1人につき75,900円を加算

上記のとおり、このケースでは遺族基礎年金792,100円が支給停止となってしまいます。遺族厚生年金のほうは収入によって違いますが、一般的にはもっと少なくなります。そのため祖父母としては遺族厚生年金だけでは十分な金額ではないため、子が育つにつれ生活はたいへんになってしまいます。

 

母親の兄弟姉妹と養子縁組した場合

では、亡くなった母親の兄弟姉妹と子どもが養子縁組した場合はどうなるでしょうか。

 

この場合は、失権といって、遺族年金の受給権そのものが消滅してしまいます。理由としては、「直系血族又は直系姻族以外の養子となったとき(事実上の養子縁組関係を含む)」という失権の要件に該当するからです。母親の兄弟は直系血族や直系姻族ではなく、傍系血族にあたりますから遺族年金は失権となります。

 

  • 直系血族とは、自己の祖父母・父母・子・孫をいいます。
  • 直系姻族とは、自己の配偶者の父母や自分の子や孫の配偶者をいいます。
  • 傍系血族とは、兄弟姉妹、おじ、おななどをいいます。

 

このケースでは、遺族厚生年金と遺族基礎年金のいずれもが失権してしまうため、兄弟姉妹の金銭負担が大きくなるのは間違いないです。

 

その他の遺族基礎年金停止要件

上記ケースに関係なく、子が遺族年金を受給できるとしても、子が18歳になったり、婚姻したときも消滅します。

 

この結果から、やはり、親や兄弟姉妹、親戚等に子ども育てていただくことを考えると遺族年金では心もとないと思ったのではないでしょうか。

 

そこで、「母子家庭(シングルマザー)には生命保険は必要である」と思った方は以下をご覧ください。

 

どのような生命保険がお勧めなのかご紹介したいと思います。

 

 

母子家庭(シングルマザー)の生命保険選び

ここでは、死亡保障のみに焦点をあて、安い保険料で比較的大きな死亡保障がある商品をご紹介いたします。

 

保険料が安い保険といえば、掛け捨て型になります。
掛け捨てといえば、共済もありますが、保険商品そのものでは、定期保険となります。

 

なるべく保険料を安くするのなら、保険期間を短くすることですが、子どもが20歳前後まであれば十分かと思います。ですから子どもが0歳でしたら20年保障、5歳なら15年、10歳なら10年などになります。

 

保険金額については、大学までの教育費を想定して掛ければいいと思いますが、無理があれば1,000万円以下でもよろしいかと思います。

 

そこであなたに代わってネットで調べておきましたのでご覧ください。

 

〈オリックス生命・20年間保障の定期保険1,000万円の月額保険料〉

 

○30歳女性1,187円、35歳女性1,562円です。

 

〈ライフネット生命・20年間保障の定期保険1,000万円の月額保険料〉

 

○30歳女性1,132円、35歳女性1,533円です。

 

また、上記金額よりも安くした場合は、「年払い」にするといいです。
オリックス生命は、30歳女性年払い13,858円ですから月々に換算すると約1,155円。35歳女性年払い18,228円ですから同様に月々約1,519になります。ライフネットでは年払い扱いはないようです。

 

上記は1000万円で試算しましたが、仮に保険金額を2000万円にすれば上記金額のだいたい2倍、3000万円なら3倍の保険料が目安になります。ただし高額割引があると思いますのでその金額よりは安くはなります。

 

他に収入保障という保険商品もあります。
収入保障保険の詳細についてはこちらのページをご覧ください。

母子家庭(シングルマザー)の医療保険

この項目では医療保険について考えてみたいと思います。
医療保険とは、病気やケガで入院したら入院給付金が支払われ、手術した場合に別に手術給付金が支払われます。また、入院しなくて手術のみでも約款に該当したものならば手術給付金が支払われるというのが医療保険です。

 

この医療保険の加入については死亡保険と違い、特に賛否両論があって難しいところではあります。

 

否定的意見としては、そもそも、国民は誰もが公的な医療保険制度に加入することになっています。自営業なら国民健康保険、会社員なら健康保険保険、75歳以上なら後期高齢者医療です。

 

そのため医療費については、最大でも3割負担です。その他に高額療養費もありますから上限は決まっています。ですから医療保険は不要であるという意見です。

 

肯定的な意見としては、そうはいっても、医療費以外にも、差額ベッド代や食事費、雑費などは全額自己負担になる。そして、その入院することによって収入が減ってしまう方もいる。また、入院費用は用意できても取り崩すのは心配になる方もいる、だから必要という意見です。

 

個人的意見としては、貯蓄がコツコツとできる方であれば不要とも考えていますが、なかなかうまく貯蓄ができないという方については最低限の医療保障は必要かと思います。

 

医療保険については各個人で以下の記事を参考に必要か不要か検討してみてください。
医療保険は不要か必要かどうかについて検証してみました

医療保険に関連して公的保障についてのお話し

ここから公的保険の保障についてのお話しです。
ケガや病気で入院あるいは自宅療養で会社を長く休むというケースもあります。

 

こういうケースは仕事面だけでなく収入面でも不安がでてきます。
しかしながら健康保険や労災保険保険、雇用保険に加入している方は、それぞれ次のような公的保障がありますのでご紹介します。

 

まず、業務中に病気やケガをしたとき、あるいは通勤途上で病気やケガをした時などは、労災保険保険が適用になります。この場合は健康保険は使いませんが労災保険病院や労災保険指定病院なら無料で診察や治療を受けることができます。それ以外の病院では一旦自分で治療費等を支払っておき、あとから労災保険保険に請求すれば立替えた治療費は戻ってきます。

 

そして、その場合に4日以上仕事を休むと労災保険保険から休業補償給付を受取ることができます。
受給できる金額は、「給付基礎日額×60%×休業日数」という計算をします。
基礎日額とは原則として、事故が発生した日(賃金締切日が定められているときは、その直前の賃金締切日)の直前3か月間にその労働者に対して支払われた金額の総額を、その期間の歴日数で割った、一日当たりの賃金額をいいます。

 

こういった金額を受取ることができます。

 

以上が労災保険保険の療養補償給付と休業補償給付の概要です。それぞれの詳細は以下のページをご覧ください。

 

療養補償給付の詳細はこちらのページでご覧ください。
休業補償給付の詳細はこちらのページでご覧ください。

 

次に、上記のように業務中や通勤途上に関係ない病気やケガは、健康保険を使用しますが、4日以上仕事を休む場合は「傷病手当金」を受取ることができます。

 

受取れる金額は「標準報酬日額の3分の2相当額」になり、最長受取れる期間は1年6ヶ月です。標準報酬日額とは、標準報酬月額÷30(10円単位四捨五入)で計算したものです。傷病手当金のさらなる詳細はこちらのページをご覧ください。

 

そして最後は「雇用保険」です。
雇用保険は病気やケガで仕事を4日以上休んでも給付はありませんが、そのまま会社をやめてしまうということもあり、関連してきますのでご紹介します。

 

会社をやめて雇用保険から受給できるものは失業手当があります。
でも、この失業手当を受取るには要件があり、病気やケガ等で仕事をやめた場合で以下に該当する方は受給できません。
○病気やけがのため、すぐには就職できないとき
○妊娠・出産・育児のため、すぐには就職できないとき

 

上の項目に該当する場合は失業手当を受給できませんが、その後病気等が治り求職活動をする場合は受給することができます。

 

しかしながら、原則は離職日の翌日から1年間の間に失業手当を受け取らないと無効になってしまいます。たとえ途中から受取りだして日数が残っていてもそこで打ち切られてしまいす。

 

ですから、病気、けが、妊娠、出産、育児等の理由でしごとを辞め、それにより30日以上職業に就くことができないときは、もらい損を防ぐために延長手続きをしておく必要があります。

 

それにより、その働くことのできなくなった日数だけ受給期間を延長することができます。最長3年間まで延ばすことができます。

 

それには手続きが必要ですが、30日以上職業に就くことができなくなった日の翌日から起算して1か月以内に住所又は居所を管轄するハローワークに届け出なければなりません。代理人でも手続きは可能です。
失業手当の手続きの詳細は下のページをご覧ください。

 

失業保険のもらい方。必要書類や手続きについてズバリ解説しています
失業手当の延長手続きについては下のページをご覧ください。
失業手当延長と申請手続きについて詳しく解説しています

まとめ

母子家庭(シングルマザー)で生命保険が必要かどうかを検討する点としては、母親の死亡リスクがあります。

 

「わたしに万が一のことがあったら・・・」という点です。

 

もちろん生命保険に加入していない場合でも、子には公的な保障として遺族年金はあります。しかしながら、子どもが直系血族又は直系姻族以外の人と養子縁組をした場合には遺族厚生年金と遺族基礎年金のいずれもが消滅してしまいます。

 

また、祖父母と養子縁組をして同居する場合には遺族基礎年金は消滅はしませんが、受給は停止となります。

 

そのため、遺族年金に全面的に頼るということに無理があります。
そこでやはり生命保険を検討する必要がでてきます。

 

契約のポイントとしては、定期保険や収入保障保険という掛け捨て型を選択することで保険料を安く抑えることが可能になります。

 

保険金額としては大学卒業までの教育費がベストですが、保険料との兼ね合いもありますので500万円から1000万円。保障期間としては、子どもが20歳くらいまでで十分かと思います。

 

以上は母親の生命保険についての考察でしたが、子どもについての保険、いわゆる学資保険は加入しておく必要があるのか、それとも不要なのかの記事も書いていますのでよろしければご覧ください。

 

学資保険は必要か?それとも必要ない?あなたはどっち派