最近の介護保険料は、介護保険制度が始まってからと比較してだいぶ高くなっています。
それでも保険料だけでは賄うことはできていません。当初からそうですが税金も投入されています。その内訳とお金の流れについて図解します。

 

2018/12/20 15:08:20

介護保険の財源

まず、介護保険の財源はどうなっているのか、その仕組みを見てみましょう。

 

40歳以上になると介護保険料の負担が始まります。
このお金だけで介護保険制度が回っていればいいですが、この分は全体の半分にしかなりません。
残りの半分は、税金が投入されています。

 

つまり介護保険の財源は、公費(税金)50%+保険料50%となっています。
そして税金の内訳としては、国からだけの負担ではなく、「都道府県+市町村」で分担して負担しています。

 

税金の内訳

実際の税金の内訳は、「国25%、都道府県12.5%、市町村12.5%」ですが、施設等給付費(都道府県知事が指定権限を有する介護老人福祉施設、介護老人保健施設、介護療養型医療施設、特定施設に係る給付費)については、「国20%、都道府県17.5%、市町村12.5%」となります。

 

また、国の負担(25%あるいは20%)の内5%は、調整交付金と言って、75歳以上の高齢者の比率が高い市町村や所得が全国平均よりも低い水準にある市町村については、介護保険の財源が不足することのないよう、調整交付金で格差が調整されています。

 

 

介護保険の財源とお金の流れがどのようになっているのか図解していますのでご覧ください。クリックすると拡大します。

 

介護保険の財源とお金の流れ

社会保険診療報酬支払基金とは

図に出ている社会保険診療報酬支払基金とは、社会保険診療報酬支払基金法の規定に基づいて設立された民間法人で、営利を目的としない、資本金や株式を持たない、事業計画や収支予算には厚生労働大臣の認可を必要とする法人です。

 

主な業務は、毎月保険医療機関から請求される診療報酬明細書(レセプト)が正しいか精査した上で、医療保険者(協会けんぽ、健康保険組合、共済組合など)へ請求し、各医療保険者から支払われた医療費を保険医療機関に支払う業務をしています。

 

介護保険業務においては、各医療保険者に所属している40歳~65歳未満の第2号被保険者の保険料を算定し各医療保険者に通知した上で各医療保険者から徴収し、それを市町村等へ介護給付費交付金及び地域支援事業支援交付金として、交付する業務を行っています。

 

 

介護保険の財源のまとめ

介護保険の財源は、保険料半分、税金半分という形で成り立っています。そのうち税金は国25%、都道府県12.5%、市町村12.5%という内訳です。

 

また、75歳以上の高齢者の比率が高い市町村や所得が全国平均よりも低い水準にある市町村については調整交付金で格差調整されています。

 

以上、介護保険のお金の流れとその仕組みをわかりやすく図解の記事でした。