マンションの地震保険は必要なのか?そんな疑問に対してヒントになれるよう書いた記事です。

 

 

2015/05/31 14:28:31

マンションと地震保険

一戸建ての場合は、問題にならないことでも、マンションの場合には違ってくるものがあります。マンションは、各住人の持ち物である「専有部分」と屋上、外壁、玄関ホール、廊下、エレベーター、給排水等の共有の財産である「共有部分」があるからです。
地震保険に加入していなくて、実際に地震で被害を受けた時、専有部分に被害がなくても、共有部分に被害が出たといった場合、共有部分の修繕に対して積立金で賄える被害額であれば問題無いですが、それ以上の額になる場合に問題がでてきます。

 

たとえば大規模修繕等をした後で積立金が枯渇している状態では新たに住人が一時金を出し合って修繕することになります。各家庭で経済的余力が違うので負担金しだいでもめるということが予想されます。

 

そのような事態を防ぐには、積立金をしっかりと増やしておくか、管理組合が共有部分に地震保険をかけておくかのどちらかになります。こういった場合に必ず、「はたして共有部分に地震保険を掛ける必要があるのか?」という点が浮上してきます。
その判断材料として掲載したのが、東日本大震災のマンションの被害状況です。
この統計上では、実際はマンションにおいては全損や半損などの被害は率としてはそれほど多くはありません。

 

東日本大震災のマンションの被害状況

「東北・関東 管理組合数:36,629・棟数46,365・2,327,400 戸においての被災状況」(平成23年9月21日東日本大震災の被災状況について(社)高層住宅管理業協会より一部抜粋して東北のみ掲載しています)

 

県名

管理棟数

建物本体被害

大破 中破 小破 軽微 被害なし
致命的な被害
(建替えが必要)
大規模な補修が必要 相当な補修
(ひび割れ補修)
外観上ほとんど損傷なし
青森 34 0 0 0 10 24
岩手 116 0   5 69 42
宮城 1,161 0 23 249 776 113
秋田 67 0 0 3 4 60
山形 78 0 0 0 26 52
福島 186 0 3 26 139 18
小計 1,642 0 26 283 1,024 309
% 100% 0 1.58% 17.24% 62.36% 18.82%

※ 阪神淡路大震災においては、大破は83棟・1.58%、中破は108棟・2.05%ありました。

 

まとめ

マンションの共有部分についての地震保険は、管理組合で地震保険を掛けるかどうかということになります。
地震保険を契約すれば当然支出が増えます。ですので反対という住人も出てきます。

 

しかし、地震が起きて共有部分に被害が及び大きな支出を伴うということも考えられます。その際に修繕積立金で賄えない場合には各住人から別途負担金を集めることになりますので、これまた問題が生じます。

 

ですので、マンションの共用部分についての地震保険は、各マンションの住人たちが震災のリスクをどう捉えるかで判断するしかありませんが、管理組合では、地震保険に加入するしないは別として、理事会や総会で検討し、その内容を議事録に残しておくことが大切です。以上、マンションと地震保険。東日本大震災のマンションの被害状況から地震保険を考えるについての記事でした。

 

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