自転車

日本サイクリング協会によりますと、国内で登録されている自転車数はは約7000万台です。
日本の総人口は、1億2688万人(2015年5月20日総務省公表)ですから、このまま割ってみますと半分以上の方が自転車を保有している計算になります。ひとりで2台以上保有している方もいるでしょうが、「え~っ、そんなに」という感じです。
自転車の普及についてはこのような数字になっていますが、今回は高額な損害賠償でニュースにもなった自転車事故に関連して自転車保険について取り上げてみました。自転車保険とは、どのような保険で、どういう補償があり、保険料はどうなっているのかについて取り上げてみましたのでご覧ください。

管理人

※ 2016年9月20日(火)から楽天超かんたん保険サービスが始まりました。楽天会員専用ですが、団体制度を利用しているためかなり保険料は安いです。詳しくは本文をご覧ください。


 

2016/09/20 18:10:20

自転車保険とは?

自転車保険とは、自転車で転倒してケガしたとか、自転車で電柱にぶつかってケガしたなど自身のケガの補償。それ以外に自転車事故に関係なく、電車から降りるときに転倒してケガをした、自動車にひかれたなどの交通事故での通院や入院の補償をしてくれる保険です。

 

さらにそれらに加えて相手にケガを負わせてしまった場合など相手からの損害賠償に備えることができるよう個人賠償責任保険がセットされているのが自転車保険になります。

 

つまりは、自転車保険=傷害保険+個人賠償責任保険です。
傷害保険とは、自転車事故に限らず交通事故全般での自分の入院や通院したときに補償してくれる保険であり、個人賠償責任保険とは、日常生活において起こしてしまった相手からの損害賠償に備えての保険になります。

 

個人賠償責任保険だけなら安く加入できる

そもそも自転車保険に加入したいのは、「相手からの損害賠償に備えておきたいためだ」という方は、ご自分の補償は不要かと思います。このような方は、自転車保険ではなく、個人賠償責任保険(特約)に加入する方法があります。こうすることで、自転車保険よりも大幅に安くなり、保険料は月々100円から300円程度で加入することができます。

 

ただし注意していただきたいのが、加入の仕方です。現在は、個人賠償責任保険は損害保険会社では単体で販売していません。自動車保険や火災保険の特約としてのみ加入できるようになっています。

 

それでは、自動車保険や火災保険に加入していない方はどうすればいいのか。また加入していても解約してしまうと個人賠償責任保険特約まで解約になってしまいます。そこで、考えられるのが、クレジットカード会社の会員が加入できる「個人賠償責任保険」です。

 

JCB日常生活賠償プラン・・・月々120円
イオンカード日常生活賠償プラン・・・月々270円~
セゾンカードご迷惑安心プランU・・・月々300円

 

このような加入で方法すれば自転車保険にある傷害保険の部分はありませんが、相手からの損害賠償に備えての個人賠償責任保険の部分には加入することはできます。

 

個人賠償責任保険についてさらに詳しくは、生活上の賠償リスクから身を守る個人賠償責任保険とは?をご覧ください。

 

でも、やはり自転車保険のことが気になる方は、続けてご覧ください。

 

自転車保険はどんなときに補償してくれる?

具体的には以下等の事故について補償してくれます。

 

自転車保険は、たとえばこんな交通事故の時に補償してくれます

以下のことで通院や入院、後遺障害、死亡されてしまったときに補償されます。

  • 自転車で転んでしまい骨折して入院した
  • 道角で相手自転車と出会い頭に衝突し、ケガをして通院治療をした
  • よそ見運転で自転車を歩行者にぶつけてしまい自身がケガし通院した
  • 歩行中に車にぶつられてしまった
  • 電車やバスから降りたときに転んでケガをした
  • バス内ですべって転んでケガをした

 

相手への賠償責任の補償

自転車を運転していて歩行者にぶつけてしまいケガを負わせてしまった場合などのときは賠償責任が生じます。
軽いけがから重度な後遺障害、または死亡がありますが、重度な後遺障害や死亡させてしまった場合は数千万円の賠償額を負担することになります。このような場合に自転車保険の賠償責任が役に立ちます。

高額な賠償命令
2008年、男子高校生が車道を横断して男性と衝突し、障害が残るという事故に対して東京地裁は約9300万円の賠償を命じる

 

2013年7月、神戸地裁で、小学5年の男児の自転車にはねられた女性が寝たきり状態になり男児の親に約9500万円の賠償が命じる

 

自転車と歩行者の事故件数

では、どのくらい自転車と歩行者の事故があるのか調べてみました。
警視庁の自転車関連事故の状況のデータによると、平成24年度には、全国で2625件おきており、9割は軽傷者ではありますが、5人が亡くなっています。

 

毎日7件の事故が起きている計算になります。

 

そして、自動車と自転車の事故においては、平成24度中に111,414件の接触事故が起きており、そのうち、死亡事故が489件、二輪車との接触事故も含めると503件にもなります。

 

1日あたり、305件もの車と自転車の事故が起きていることになります。

 

中でも一番多い事故は、車両相互によるものでは出会い頭衝突の70,156件が抜きん出ています。次いで「右折時衝突・16208件」「左折時衝突・16195件」となっています。

 

それでは、自転車保険に話しを戻して、どういう補償内容になっているのか見てみましょう。

 

自転車保険の補償内容とは

自転車保険には、自身への補償として入院、通院、後遺障害、死亡などの補償があります。
また相手からの損害賠償に備えて個人賠償責任保険が付いています。

 

それでは、具体的にどのような補償内容になっているか「au損保の自転車保険・Bycle」をご覧ください。

管理人

au損保の自転車保険・Bycleの特長は、自転車が事故や故障等により自力で走行できなくなってしまった場合に、「自転車ロードサービスカー」で希望の場所まで搬送してくれる点です。しかも24時間365日トラブル現場に駆けつけてくれます。

au損保の自転車保険・Bycleでは以下のような補償内容と保険料になっています。カッコ内は自転車事故による補償です。保険期間1年、本人タイプの保険料です。平成28年9月21日現在。

補償内容 ブロンズコース シルバーコース ゴールドコース
死亡・後遺障害

300万円
(600万円)

400万円
(800万円)

400万円
(800万円)

入院一時金 2万円(4万円) 5万円(10万円)

入院保険金日額
(支払限度日数・支払対象期間180日)

4,000円
(8,000円)

6,000円
(12,000円)

6,000円
(12,000円)

手術保険金

2万円または4万円
(4万円または8万円)

3万円または6万円
(6万円または12万円)

3万円または6万円
(6万円または12万円)

通院保険金日額
(支払限度日数30日・支払対象期間180日)

1,000円
(2,000円)

2,000円
(4,000円)

個人賠償責任 1億円 1億円 2億円
示談代行サービス
法律相談費用 5万円
弁護士費用 300万円
月払い保険料 370円 610円 1,050円
年払一時払い保険料 4,150円 6,620円 11,280円

 

au損保の自転車保険・Bycleではこのような補償内容と保険料になっています。他の自転車保険もどうなっているのかまとめて調べてみましたので引続き以下をご覧ください。

その他の自転車保険

ドコモが販売している自転車保険がありますのでご紹介します。2016年10月1日始期以降の契約内容と保険料です。

ドコモサイクル保険(引受:東京海上日動火災保険)

ドコモサイクルはどのコースでも補償内容は同じです。保険期間1年です。

補償内容 個人コース 夫婦コース 家族コース
死亡・後遺障害 550万円 550万円 550万円
入院一時金

入院保険金日額
(支払限度日数・支払対象期間180日)

3,000円 3,000円 3,000円
手術保険金 1.5万円または3万円 1.5万円または3万円 1.5万円または3万円

通院保険金日額
(支払限度日数90日・支払対象期間180日)

個人賠償責任 5億円 5億円 5億円
示談代行サービス
法律相談費用
弁護士費用
月払い保険料 450円 660円 990円
年払い保険料(月払いを年に換算) 5,400円 7,92円 11,880円

※手術保険金は、入院中の手術は入院保険金日額の10倍、それ以外は5倍になっています。
続いて、セブンイレブンで加入できる自転車保険です。

 

 

セブン―イレブン・ジャパンの自転車保険(引受:三井住友海上火災)

セブンイレブンのマルチコピー機で手続きして加入できる自転車保険。商品名は自転車向け保険といいます。保険期間1年です。平成28年9月時点の補償内容と保険料です。

補償内容 本人コース 夫婦コース 家族コース
死亡・後遺障害 290万円 290万円 290万円
入院一時金
入院保険金日額(支払限度日数・支払対象期間180日) 4,000円 4,000円 4,000円
手術保険金 4万円または2万円 4万円または2万円 4万円または2万円
通院保険金日額(支払限度日数30日・支払対象期間180日)
個人賠償責任 3億円 3億円 3億円
示談代行サービス
法律相談費用
弁護士費用
保険期間1年・月払い保険料(年払いを月に換算) 347円 495円 732円
保険期間1年・年払い保険料 3,990円 5,230円 7,210円

※手術保険金は、入院中の手術は入院保険金日額の10倍、それ以外は5倍になっています。
次に、三井住友海上火災で販売している自転車です。

三井住友海上の自転車保険

大手保険会社の三井住友海上の自転車保険。商品名はネットde保険@さいくるといいます。保険期間は1年です。
セブンイレブンで加入できる自転車保険も三井住友海上が引受していますが補償内容は違っています。平成28年9月現在の補償内容と本人型の保険料。他に夫婦型や家族型、ご本人 + 配偶者以外の親族のプランもあります。

補償内容 Aコース Bコース Cコース
死亡・後遺障害 500万円 500万円 290万円
入院一時金
入院保険金日額(支払限度日数・支払対象期間180日) 6,000円 6,000円 4,000円
手術保険金 3万円または6万円 3万円または6万円 3万円または6万円
通院保険金日額(支払限度日数30日・支払対象期間180日) 1,000円
個人賠償責任 3億円 3億円 3億円
示談代行サービス
法律相談費用
弁護士費用
保険期間1年・月払い保険料(年払いを月に換算) 533円 374円 297円
保険期間1年・年払い保険料 7,230円 5,320円 3,990円

※手術保険金は、入院中の手術は入院保険金日額の10倍、それ以外は5倍になっています。
以上、各社の自転車保険を見てきました。次に各社の特長をまとめてみました。

各自転車保険の特長

各自転車保険の特長を表にまとめてみました。昨年と比較しますと、賠償責任補償額が高額化されてきています。

  au損保の自転車保険・Bycle ドコモサイクル保険 セブンイレブン自転車向け保険 ネットde保険@さいくる
引受保険会社 au損害保険 東京海上日動 三井住友海上 三井住友海上
本人型のみ補償で一番安い年払い保険料 4,150円

5,400円
(年換算)

3,990円 3,990円
個人賠償責任の最高補償額 1億円 5億円 3億円 3億円
個人賠償責任の補償が受けられる範囲 本人のみ※ 本人と同居の親族や別居の未婚の子 本人と同居の親族や別居の未婚の子 本人と同居の親族や別居の未婚の子
保険料の支払い方法 クレジット払いなど 月々の通信サービスの利用料金と一緒に 現金もしくはnanako クレジットカード払い

※auの自転車保険の個人賠償は、家族型に加入することで、本人と本人の配偶者、その他親族は補償を受けられます。

 

新着ニュース!楽天から会員専用の保険サービス「楽天超かんたん保険」が開始

2016年9月20日(火)から楽天から楽天会員専用の保険サービス「楽天超かんたん保険」販売されました。楽天株式会社を団体保険契約者とした新たな保険サービスです。団体保険制度を利用できるということは保険料が安いと思いますので、早速、ここに自転車保険もありますので調べてみました。※楽天がすでに行っている「楽天の保険の比較」のサービスとは違います。
「楽天超かんたん保険・自転車プラン」は3タイプあります。

  1. 節約コース
  2. 標準コース
  3. 充実コース

一番安く加入できるのは、節約コースです。標準コースとの違いは、通院補償の1,000円がない部分だけです。傷害死亡や入院保障は少ないですが、月々170円からの保険料はとっても安いです。特長的なのは、普段楽天で買い物をするのと同じように「買い物かご」に入れて保険に加入するようになっている点です。月々払いと年払いコースでは、買い物かごが別になっています。

 

節約コース

保険料

月払い

年払い

本人型

170円

1,960円

夫婦型

220円

2,500円

家族型

300円

3,380円

傷害死亡・後遺障害保険金

100万円

傷害入院保険金日額

1,500円

個人賠償責任保険金額

1億円

傷害通院保険金

 

団体制度を利用するのでかなり安い保険料になっています。詳しくは楽天超かんたん保険サービスへ

自転車保険のまとめと事故ニュース

自転車保険は、交通事故全般においての事故を補償してくれる保険です。
自転車同士での接触事故、自転車での単独事故、自転車と歩行者との接触事故、ベビーカーでの転倒事故、車との接触事故などでのケガや後遺障害、死亡について補償されます。

 

さらに相手にケガをさせてしまった場合や他人の物を壊してしまった場合のために個人賠償責任保険が備わっています。

 

自転車事故のニュース

自転車事故のニュース記事です。

 

福岡県で乗用車と自転車の衝突で死亡

平成28年9月13日午前5時46分ごろ、福岡県太宰府市で、乗用車と道路を横断していた自転車の女性が衝突。女性は市内の病院に搬送されたが、死亡が確認された。

 

19歳の男子大学生が乗った自転車事故

平成27年6月10日に千葉県千葉市で、77歳の女性が横断歩道を渡っていたところ19歳の男子大学生が乗った自転車にはねられたというニュースがありました。女性は病院に運ばれましたが、頭を強く打ったため、1時間半後に死亡してしまったそうです。
警察によりますと、少年はイヤホンを両耳につけて自転車を運転していたうえ、「下を見て運転していた」と供述している。

 

女子高生の自転車事故

2016年5月27日午前6時20分ごろ、兵庫県川西市丸山台の市道で、同市の私立高校1年の女子生徒(15)が乗った自転車が、歩いていた近所の無職女性(74)にぶつかった。女性は転倒して後頭部を強く打ち、病院に運ばれたが意識不明の重体。

 

大阪府では義務化

大阪府では平成28年7月1日から、「自転車利用者は、自転車損害賠償保険等に加入しなければならない」という条例の適用が始まる。府内で自転車を使う場合は府民かどうかを問わず、加入は義務となる。子どもの場合であっても、保護者が加入させる義務がでてくる。

 

以上、「自転車保険を各社比較、安く加入する方法を伝授!」の記事でした。